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フジサンケイクラシック 2020

必勝のVサイン。石川遼が6位タイ浮上

今日のはVサイン!©JGTOimages
顔の前で、まっすぐに指し示した2本の指が物語る。石川遼が「74」の出遅れから、2日目に「65」のベストスコアで上昇。初日の”2OB”から、一気に”V圏内”へ突入だ。

反撃の合図は3番。265ヤードの2打目をカラーまで運び、8メートルのスライスラインを沈めてイーグルを奪った。
そこから7番、15番と連続バーディを重ねて迎えた18番。
ピン手前3メートルに着弾したチャンスを、ねじ込んだ。
前日初日の72位から、6位タイに急浮上した。

「修正点は、一番にマインド。昨日と比べると、バタつきなくやれた。自分のゲームプランにしっかりはめて、プレーに集中できた」。

3月に契約した田中剛コーチと取り組むスイング改造と並行して開幕までに、緻密なゲームプランを立ててある。

だが、前半のインコースで2つのダブルボギーを打った前日初日。「昨日の18番では『早く取り返さなきゃ』と、ドライバーで行った」と、目先に走った。
でも、「今日の18番でゲームプランに沿って、3W、5Iという攻めで、しっかりパーオンできたところはすごくよかった」。
バーディ締めで、首位と3差で決勝ラウンドに進出した。

初日の後半から、アドレス時に取り入れた左手のVサイン。
プレー後のリモート会見で、狙いを聞かれて、照れた。
「地面に向かって、ピースしているだけなんです」と一瞬、けむに巻こうと試みて、思い直してきちんと解説。

「シャフトを立てて、スパッツを見つける感覚に近い。昨日の前半は、あまりにもアドレスが決まらなかったので。しっかりアドレスを取って打ち切るという、自分に対するVサイン。…そこまで説明すると、恥ずかしいですけれど」。
プランとサイン通りに、スコアを伸ばした。

2010年の連覇からちょうど10年。コロナ禍で、開催にこぎつけた8か月ぶりの再開初戦で、大会3勝目のチャンスを引き寄せた。
「すごく楽しみな位置で週末を迎えられる。すごくワクワクしている」。
週末も必勝のVサインで、自分に暗示をかけていく。

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