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東建ホームメイトカップ 2021
@中島啓太 VS 金谷拓実……勝負!!
日体大3年の中島啓太さんが「66」をマーク。
午前組の終了時点で暫定トップに躍り出るなり「金谷先輩と、最終日最終組を一緒にプレーさせていただきたい」と、言った。
「今まで、たくさん背中を見て僕も成長してきたと思うので。感謝を持って、気持ちだけでも負けないように」と、話した。
午後からコースに出た先輩プロが、そんな2歳下のアマに応えた。
金谷拓実が「65」の猛攻。
特に17番は圧巻だった。スプーンで250ヤードの2打目を振りちぎると、ピンそばのイーグル奪取。中島さんに2打差をつける通算10アンダーで、単独首位に躍り出た。
「中島くんはナショナルチームで一緒に遠征したり、部屋も一緒になったり凄い仲の良い友達という感じ」と、金谷。
今週は、練習ラウンドも一緒にした。
「プレーだったり、練習の姿勢だったり、刺激を受けている部分はあるので、ライバルみたいな存在です」と話し、金谷も中島さんとの直接対決を喜ぶ。
「今はプロもアマも関係なく 、 アマもすごい上手い選手ばかりなので。最近はそのとき良いプレーをした選手が勝つんじゃないか」。
金谷がそう語ったとおり、昨年のツアー出場3試合では、18位(日本オープン)→3位(三井住友VISA太平洋マスターズ)→8位(ダンロップフェニックス)と、目を見張る活躍を重ねた中島さん。
昨11月には、10月にプロ転向した金谷と入れ替わりで、世界アマ1位に就いた(現在は10位)。
いま一番の目標という、19年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」での金谷に続く、史上5人目のアマVも夢物語ではない。
「アマチュアでもチャンスがあれば勝てるというのを金谷さんが証明してくれた。チャンスを待って、チャンスが来たら必ずつかむ」と、ピンと伸ばした背筋がすがすがしい。
雨中の2日目は、2ホール目の11番で3パットのダブルボギーを叩いたが、「引きずることなく切り替えてプレーができた」とすぐ12、14番で取り返すと、後半アウトはウェッジで、OKバーディを奪った2番に続いて、4番のパー5から猛攻。
5番は105ヤードの2打目がカップイン。パー4でイーグルを奪うと219ヤードの6番パー3では、9メートルに乗せたバーディパットも沈めた。
コロナでアマの試合も中止が続いたが、ナショナルチームの筆頭は、世界各国での経験も豊富。「雨風が強かったりなど色々させてもらってきたので。その経験は生きているかな、と思います」。
3日目は残念ながら、きゅうきょ中止になった。
最終日の1日決着となりそうだが、「どんなことがあるか分からないけど、それは自分で決められることではない」と話し、「どんな状況になっても気持ちだけは負けないように。強い気持ちを持って頑張りたいと思います」。
首位の金谷との2差を全力で追う。