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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2021

片岡&久保田。史上初試合で友情をはぐくむコロナ禍の新人

片岡&久保田。同級生が共に上昇!©JGTOimages
コロナ禍で、失われた職場を自分たちで作る。そんな思いで選手会が起ち上げた。史上初の主催トーナメントで、その意気に応えたいと、新人プロらも懸命だ。

2日目を終えて、通算7アンダーの11位タイで肩を並べた片岡尚之(たかおか・なおゆき)と、久保田皓也(くぼた・ひろや)は、東北福祉大の同級生。

互いにスコアボードを確認しながら、上昇。
先に上がった片岡が、久保田の帰還を待って「ナイス!」と、声を掛け合いグータッチだ。

「ライバルというよりは、一緒に戦う仲間という感じ。いいプレーをしたら称え合い、高め合う。学生のときからそうでした」とは片岡だ。

久保田も、「どっちが上とか下とか、ギスギスするより同期で一緒に盛り上げていきたい気持ちが強い」。

4年時の19年に揃ってファイナルQTを受験。
ファイナルを突破して、今シーズンの出場資格を獲得。
共に転戦を開始した。
「年上の方が多いので。同期がいてくれると心の余裕が持てる」(久保田)と練習も、食事も一緒。

ジュニア期から経験豊富な2人は互いに互いを認め合う。

久保田は3年時の18年「関西オープン」で、V争いの末に4位に入った。
「プロの試合で結果を出したのが凄い」と、片岡は今でも感嘆する。
「普段の性格は優しくて、ゴルフに対してすごくまじめで。アプローチとパットが凄くて僕にないものを持っている。同級生ですけど、尊敬することばっかりです」。

親友の意外な本音を聞いて久保田が目を見張った。
「でも、久保田のショットはちんぷんかんぷんです」と、ぶっちゃけられて爆笑した。
「そうです、どこに行くか分からない。僕はショットが課題」と、素直に認めてほめ返した。

「片岡は、昔からプロの試合で活躍して、同世代の中でも経験豊富。ショットメーカーで、ゴルフのバランスがいいので、組み立て次第でハマったときにはどんどん行ける。同級生だけど、応援しています」。
称え合い、励まし合って首位と5差から、共に初優勝をにらむ。

選手会初の主催トーナメントに対する思いも一緒。
「今はひとつでも多く試合をこなして経験したいという気持が強い。去年は、コロナでなかなか試合ができませんでしたがその中で、この1試合は凄く大きい。感謝しています」と、片岡。
「最終日のハーフでリーダーズボードにいられるように頑張ります」。

そして久保田も「こういう貴重なチャンスを生かして恩返しができるように。週末も、上を向いてポジティブに頑張りたいと思います」。
2人の若い力に期待……!

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