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ANAオープンゴルフトーナメント 2021
20代最後の1日。石川遼は12時10分にスタート(ライブ中継中です)
大会2日目の17日に、30歳を迎える。
その直前の心境を聞かれる取材として、石川遼が呼ばれたのが、よりによって自身のスイング写真が大きくプリントされた巨大な記念看板前。
スタッフに導かれてきた石川が、思わず笑み崩れた。
「ここですか?! ここじゃあ、ないでしょう」と、照れながら、それでもまじまじと自分の顔を見比べて「(前回の)19年大会ですね」と、2年前の記憶をたどり、「この服のを、選んでくださったんだ。ANAカラーのを着た日があったと思うのですが…。これを選んでくださったんだ」と、小さくつぶやいた。
もしお客さんが、例年どおりに来られたならば、ファンのみなさんには何よりの記念スポットになっただろう。
たとえ無観客となっても当初の予定通りに飾られた看板ひとつで、いかにこの選手が主催者のみなさんに、大切に思われているかが分かる。
スポンサーの思いを背負って取材に答えたホストプロは、「自分が思っていたよりも、30歳って大人じゃないんだな、っていうこと。完全にゴルフにハマってしまっている。ただのゴルフバカですね」。
スイングや、肉体改造の真っただ中に置く自分を自虐的に言ったが、その様子はいつもと変わらず、どこか楽しげだった。
15歳の史上最年少でツアーを制して9勝を重ね、18歳で最年少賞金王に就いた。
さらに、20代では米ツアーにも参戦しながら8勝を残したが、その締めくくりにひとつ後悔も残した。
「20代最後の試合で優勝をして、30代最初の試合で優勝出来たら最高だな、と思いましたがその夢は叶う事はなかったので…」。
直近の「フジサンケイクラシック」で、2週連続の2位と惜敗した。
「勿論悔しさはある」と、正直に言ったが「残念と言うのはそんなになくて…。むしろ、ちょっと自信になっているのもあって。僕の中では2位を続けていければ、優勝というのは必ずどこかで出来るかなと思っています」。
それが、30歳最初の優勝となればいい。
「優勝を目指せる位置で最終日プレーしたいというのが今週の目標です」。
まずは、大会初日。
大会初制覇の2015年は、初日に24歳になった。
今年は、20代最後の1日を過ごす。
午後から輪厚に出る今日、石川はどんな1日にするだろう。
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