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バンテリン東海クラシック 2021
今週、チャレンジから越してきました。Abemaの一番星・久常涼の挑戦
三好のロッカールームにスタジオが設置され、火曜日からシード選手が出入りする。
そこに新入りが加わった。
少しぎこちないバストアップの笑顔にフラッシュがたかれた。
20ー21年統合のロングシーズンを待たずして、ひときわ輝くAbemaの星になった。
プロ1年生の久常涼(ひさつね・りょう)は「正直、今年中にここに立てるとは思わなかった。初めての大会、初めてのコースばかりですが、わくわく全開で、精いっぱい頑張りたい」と話した。
地元・岡山県の作陽高校3年の昨年、プロ転向したが、コロナ禍で行われた特別QTは、ファーストで失敗。
12月のファイナルには進めなかったが、今年主軸にしたチャレンジトーナメントの「AbemaTVツアー」でシーズン3勝を飾った。
同ツアーで3勝を挙げると、翌週からレギュラーツアーに出場できる。
2007年から制定された出場資格の初適用者となり、さっそく今週から主戦場を移してきた。
シード選手に紛れた不慣れな練習ラウンドではさっそく先輩たちに助けられた。
スタートするなりキャディバッグに2個もぶらさげた距離測定器がどちらも電池切れ。
一緒に回ってもらった和田章太郎がもっていた電池の予備を分けてもらって「すみません…」と、恐縮しきりだった。
レギュラーツアーはプロデビュー戦の「関西オープン」から5試合を経験して、予選通過はまだ2回。
「最初は焦りで、最近のはジャッジミス。悔しい予選落ちですけど自分のプレーができればどこでも通用できる。マネージメントができれば いい戦いができるのではないか…」。
武器は「自称300ヤード」の飛距離。
まだ19歳でお酒は飲めないが「米と肉。試合中は自分でもびっくりするくらい食べに食べ、びっくりするくらい太った」と、プロ転向から体重は5キロ増の80キロ。
ついでに体脂肪もこれまた本人びっくりの「20%超え」。
でも、おかげで「球の重みが増した」と自慢し「前より10ヤードくらい飛んでます」と、とにもかくにも成長まっただ中。
3歳からゴルフを始め、ジュニア期から顕著な成績を残した。
19年には、高校生でナショナルチーム入り。
ツアー3勝の金谷拓実や、先週アマVの中島啓太さんらがジョーンズコーチの元で、貪欲に世界を目指す姿を間近に見てきた。
「その姿勢を学んでいきたいし、自分とはまだまだ差がある。でも、先輩たちができない経験をできることもあるし、自分は自分の道を行ければいい」と、まっしぐら。
母校の先輩には海外メジャー1勝の渋野日向子さんや、先週の女子下部ツアー「ステップアップツアー」で優勝を飾った石川怜奈さんなど。
「そりゃなりますね。…なりますよ。絶対、刺激になりますよ!」と、強調。
「僕も頑張っているんです、というのを伝えられたら」とやる気満々だ。