Tournament article

ダンロップフェニックストーナメント 2021

「僕は一人でコブクロです」小袋秀人の十八番は

マイクじゃないですよ!



季節外れのサクラは咲くか。

現在、賞金163位が首位と1差の2位タイに浮上した。

 

プロ9年目の小袋秀人(こぶくろ・ひでと)が、貴重なチャンスを生かしてホスト試合で初の最終日最終組に飛び込んだ。

 

大会主催の契約プロとして、推薦をいただいた今週。

10月の「日本オープン」以来となる今季の6戦目で、5月の「ジャンパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」以来の予選を突破。

 

通算9アンダーの10位タイから出た3日目は、「有観客で、たくさん観に来られているし、ワクワクと一緒に、高揚感と緊張感が」と、2番でボギーが先行。

 

「こういうのは久しぶり」という序盤のコチコチも、521ヤードの7番パー5で一気にほぐれた。

 

7アイアンで打った200ヤードの2打目は「完璧だった。思った通りに打てた」と、ピン40センチ。

イーグルで変えた流れをそのまま維持。その後4つのバーディで、あれよと首位に迫った。

 

1差のトップに立つ木下稜介とは同学年だが、ほかにも「同い年に目立つ2人がいます」と、いうのが松山英樹と石川遼の存在だ。

日大3年時に日本学生で松山を抑えて優勝し、翌年の「日本アマ」を制してプロ転向したが、やっと今季のAbemaTVツアーで1勝し、10月の最終戦で決着した同ツアーの賞金ランクで9位に入ってようやく来季レギュラーツアーの出場権を手にしたばかり。

 

アマでプロの試合で優勝し、若くして開花した松山や石川に比べれば「時間がかかったな、と思う人も多いと思う」と自覚するのは当然のこと。

 

でも、「僕はしっかり踏み台を踏まないと結果に繋がらない。下積みが長いほうが、シード選手になった時に楽になる」と、自分なりのペースでいま、踏み出したところだ。

 

稀有な名字は、「歌手の方くらい」と笑うが、あちらは黒田さんと小淵さんと2人で「コブクロ」。

 

「僕は1人でコブクロ(小袋)です。祖父に聞いたら、もとは鎌倉の小袋谷(こぶくろや)のあたりの出身だったって。そういう名字の人間が、ゴルフにいるって知ったらどう言ってくださるか。いつかぜひお会いしてみたい」と、以前も話していた。

コロナ以前はよく行ったカラオケの十八番はコブクロさんの大ヒット曲「桜」。

 

今季のレギュラーツアーは出場5戦でまだ908875円でランク163位。

だが、推薦出場のホスト試合で、恩返しのツアー初優勝なら、一気にシードの仲間入り。

フェニックスの18番ではゴルフのコブクロが、みごと秋桜を咲かせるか。

関連記事