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長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 2021
前回覇者の石川遼は五輪に涙、カノアに興奮、英樹に尊敬
「でも、自分も変わり続けていますし、コースも、コンディションもクラブセッティングも変わっている。2年前のようなゴルフを夢見るというのはない。2年前の自分の攻め方やスコア、ゴルフにとらわれないように、という思いではいます」。
マッチョ化した体も、2年前とは比べ物にならない。
7月の日本プロから1カ月半のオフで、さらに分厚さを増した。
全米オープンから使い始めた47.5インチの長尺ドライバーなど、引き続き新たなスイング構築に時を費やしながら、東京五輪をテレビ観戦。
「感動して涙が出た種目もありました」。
銀メダルを獲得したサーフィンの五十嵐カノア選手の演技には興奮した。
「準決勝の360度のターンは衝撃でした。本当にいちスポーツファンとしてすごく楽しかったし、オリンピックってこんなにほんとにすごいんだな」と、くぎ付けだった。
銅メダルをプレーオフで争った松山英樹と、銀メダルを獲得した稲見萌寧さんには、自然と尊敬のまなざしが向いた。
「ゴルフって限られた1週間の中で、いきなりぶっつけのような感じでメダルを取るようなパフォーマンスを出すというのはかなり難しいことだと思っていて。ゴルフは他の競技と比べて世界ランキングの幅が広かったと思うんですが、その中で順当に成績を出すということが、ゴルフではあまり起きにくい」。
そのうえ、自国開催というプレッシャーも加わる中で、それらを跳ね除けここぞの活躍をした2人。
「だからこそ、松山選手も稲見選手もすごいな、と思った部分」と、誇らしい。
前回のリオ五輪から、ゴルフが112年ぶりに五輪競技に復活した意味合いも大きいと感じた。
「テレビやネットでも見られて、SNSであの選手が凄かったとか、共有した絶対数は、普段のゴルフとは比べ物にならないほど多かったと肌で感じた」と、東京五輪が今までゴルフに興味がなかった人をもぐっと惹きつけた印象だ。
「ザンダーも英樹も上位にきて、マキロイもいて、観ていて楽しかったし、こんなにオリンピックのゴルフが盛り上がるとは、期待の何倍も盛り上がった印象です」と、今も余韻が残る。
選手会のファンプロジェクトリーダーとして、この波を逃さない手はない!!