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長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 2021
いい形で来週へ。比嘉一貴が弾みのつく急上昇
「今日はパットですね。そんなに近くはなかったけど、ミドルパットが入ってくれた」と、グリーン上の安心がショット時の安定を呼び込み「安全に、センターを狙って大きなミスもなく、ストレスのないラウンドができた」。
先週まで約1カ月半の夏休みは、地区競技やイベントの参加で地元を行ったり来たりしながら、練習の合間に東京五輪もチェック。
沖縄発祥といわれる空手は「中学のころ、体育の授業で習わされた」と、学校の必須教科だった。
「喜友名(諒、きゆなりょう)さんが強いというのも、形の名前も知ってました。でも、沖縄で初のメダルというのはびっくり。今まで誰かは獲ってるんじゃないだろうか、と…」。
男子の「形」で「金」の快挙は、だから余計に県民として胸が躍った。
ゴルフ競技で、メダル争いを演じた大学先輩の活躍にはもちろんだ。
「病み上がりで、しかも凄い猛暑の中で、松山さんは悔しかったと思いますが、やっぱりさすがだな、と」。
金を獲ったザンダー・シャウフェレの優勝スコアにもびっくりだ。
比嘉も、改造後の霞ヶ関をラウンドしたことがあるが、「あそこで18アンダーも出るんだ、と」。
世界を舞台に戦う選手たちのレベルの高さを改めて痛感。
「やっぱり、壁は高いんだ、と」。
次のパリで代表入りを目指すのは勿論だが、「その前に、日本を出て、ヨーロッパでも、アメリカでも経験を積まないと難しい、と思いました。今はコロナもありますし、状況的に厳しい部分はありますが、チャンスがあれば積極的に挑戦したい」。
3年後なんて、あっという間だ。
次週は大一番が控える。
「初めてディフェンディングチャンピオンとして臨む」。
今年から新タイトルの「Sansan KBCオーガスタ」は19年に涙のツアー初優勝を飾った。
コロナ禍の中止を経て、ようやく1年越しの連覇に挑める。
「僕的には来週が本番かな、と思っていましたけれど」。
1週前に、弾みのつく急上昇に腕が鳴る。
「いい形で来週へ」。
あの美しい演舞のように。最後まで、隙を見せずに頂点へ。