通算1アンダーの30位タイから出た最終日は、前半4番からの3連続を含む5バーディで猛追。「67」で回り、通算5アンダーまで伸ばして順位を上げた。
日本勢最高位となる4位につけた2016年大会の自己更新には届かなかったが、「日本で服をいっぱい着込んで練習しているより、暖かい気候の中で試合をさせていただき、真剣にプレーできる方が、よっぽどプラスになりました」と、改めて主催者に感謝。
「ずっと大会を続けていただきたい」と、熱望した。
日亜共同の「SMBCシンガポールオープン」は、コロナ禍で中止となった昨年から2年ぶりの復活が実現したが、開幕直前のシンガポール政府によるビザ発給停止の影響で、多くの選手が出場できなくなった。
ジャパンゴルフツアーへの賞金加算は見送られるなど、再びコロナの影響を受けた形だが、それでも小林は、大きな成果を手に日本に帰る。
前回の2020年大会は、リオ五輪の金メダリストが集結し、銅のクーチャーと金のローズがワンツーフィニッシュした。
また、2018年にはスペインのガルシアが出場して優勝。
日亜共同主管での開催初年度となった2016年には、スピースが熾烈なV争いの末に2位に。
今年は世界ランク27位のポール・ケーシーが、3年ぶりに駆けつけた。
「世界のトップレベルを間近で見ることもできるのがこの大会。彼らがどのような攻め方をしたか、という話しが聞けるし、本人と話さずとも、我々に何が足りないのかを教えてくれる。飛距離やパット力だったり、選手は求められないと成長しない」と、小林は力説する。
「日本にはない大会ですし、コースも、日本にはないレイアウトでタイトなセッティングになっている。選手たちに求められるものがすごく多い」と、大会の利点を語る。
「この大会を基準として、世界で戦えるレベルの選手を育てるべき。第二の松山英樹を育てるには、こういう大会が重要だと思います」と、プレー後の談話にも熱が入った。
「めちゃくちゃプラスでいっぱいです」と、2年ぶりのシンガポールで得た糧を、スーツケースにめいっぱい詰め込み帰国。
次は、国内初戦の「東建ホームメイトカップ(3月31ー4月3日、東建多度カントリークラブ・名古屋)」に向けて、日本で調整を続ける。