暫定ながら、首位に立った大学後輩の吉田泰基(よしだ・たいき)に遅れず、1差の暫定2位タイで上がった。
プロ9年目の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)が「熟知しているつもり」という馴染みのコースを「66」で回ってきた。
雷雲接近による競技中断を経て、2時間半後に再開した14番をボギーとしたが、その後6つのバーディで急浮上した。
「やみくもにピン方向よりここは右、こちらは左、としっかりマネジメントして打つのが大事」と、饒舌に語るコース攻略に加えてここ数年、悩まされてきたパットのイップス症状に、光が差したのは先週まで約1ヶ月ほど試合がなかったこのオフの最中だった。
大学先輩の矢野東(やの・あずま)とYouTubeのコラボ企画を組んだ際に「矢野さんのアドバイスにピンと来た」と、これまでの試行錯誤に改良を加えて「かみ砕き、はめ込んだら症状を隠せる方法が見つかりました」と、傾斜でうねるグリーンも「かなりポジティブ」に攻略。
「これが試合で出来ればここから後半戦もかなり楽しみ」と、応援に駆けつけた昔なじみに完治の兆しも見せることができた。
日大の4年間を、コース近くの三島寮で過ごしたあと、プロ転向後もゴルフ部コーチとしてしばらくとどまり後輩の指導に当たった。
部内の練習や、合宿でも使わせてもらった会場のグランフィールズカントリークラブで行われる今年の「日本プロゴルフ選手権大会」は「ほぼ地元開催のつもりでいる。大好きな町」と、里帰りを兼ねた1週間は「今日はここ、明日はあそこと日数が足りなくなるような感じで。1個1個思い出しながら」と、アフターゴルフは昔なじみの挨拶回りにも忙しい。
ゴルフ部キャプテン時代から、面倒見の良さが評判だった。
今週も、サウナマスターの資格を駆使して同宿の後輩や、プロ仲間へのサウナ指導に当たり、「みんな気持ちよさそうにしてくれている」と、満足そうに笑う。
「普段の練習の積み重ねがしっかり試合で発揮されたのかな」と、可愛がっている後輩の吉田の好発進にも目を細めて、「日大生で優勝争いできるのは嬉しいこと。一番の恩返しは、コースを使わせてもらったOBがここで優勝すること」と、自ら率先して呼びかけた。