圧巻は、前半最後の9番だ。
パー5でウッドの2打目がピン約2メートル。
「あそこに打つか」と、岩田も動揺し、「やっぱり、簡単に勝てるってない」と、度肝を抜かせた1打。
だが、このイーグルチャンスは入らなかった。
先に8メートルを沈めていた岩田との2差は変わらず、「しっかり決めていればまた違った展開になっと」と悔恨の1打となった。
さらに後半、せっかく1差に詰め寄り入った14番では、ピンを狙った2打目が大トラブル。
林の中の木の根っこの上にあったという第3打は、すぐそこのラフに落ち、やっと4打で乗せて2パット。
ダブルボギーで逆転のチャンスを逸すなど、大事な場面で決め手に欠いた。
2020ー21シーズンから数えて6度目の2位。
9個のバーディを奪い、「65」を出しても勝てなかった。
2019年の「関西オープン」に次ぐ通算2勝目をまた取り損ねた。
「さすがとしか言いようがない」と、岩田を称え「いや~難しい、本当に難しいです…」と、繰り返していた。