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パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 2022

”同僚”は人気女子プロ。渡部光洋50歳「僕なんかでええんかな…」遠慮しいしいV争い

2日目のコースがざわついた。
“滑り込み”の推薦出場を果たした50歳の渡部光洋(わたなべ・みつひろ)が、初日から「68」を続けて通算スコアは9アンダー。

最後18番のボギーには、ロープ際でたくさんため息が漏れたが、途中何度もトップに並ぶ活躍で、関係者を小躍りさせた。



昨年8月から、会場の小野東洋ゴルフ倶楽部の所属プロ。

「でも、まだわからんところが一杯」と、情報不足は歴30余年のハウスキャディ、佐々木ゆかさんの力を借りる。

「全部お任せで、言ったとおりに打ったら、全部入った」と、9個のバーディを重ねて「自分が一番驚いています」。
ちかごろは老眼も悩みの白ぶち近眼メガネをクリクリさせた。



10年ぶりのレギュラー出場を果たす予定だったベテランの井戸木鴻樹(いどき・こうき)が直前のシニアツアーで右腕を肉離れ。
開催の1週間くらい前に代打の推薦枠をいただいた。

「“小野東洋”といえば井戸木さん。僕なんかでええんかな…」と、遠慮しいしい、4位発進した前夜、井戸木に電話で「頑張っとんな。いっときや~」と、励まされてさらに発奮。


95年のプロ転向時は、300ヤードを越す飛ばし屋だった。
「飛んで曲がってたけど、今は270から280くらい。飛ばなくなったら曲がらなくなった」と、トリッキーなホームコースを手堅く攻略している。


予選同組の@山下勝将さんは、近畿大学の31学年後輩で、同週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で健闘中の安田祐香(やすだ・ゆうか)さんは、28歳下の契約プロ仲間。

コースで会えば話しはするが、まだラウンドしたことはない。「そんなん、よう言わんですわ!」と、世代ギャップはまだ越えていない。


試合がない日は、毎朝コースで玄関掃除が日課。
マスター室でメンバーさんのプレー進行を管理し、ラウンドレッスン日は1ヶ月前から予約でいっぱい。

「老若男女に優しくて、教え方も親切丁寧ですので、まだ来られて1年にもならないのに非常に人気です」とは、コースの熊澤和重・営業企画部部長だ。


日頃のご恩は本業でもしっかり返す。

3月9日の50歳を機にシニアデビューし、今年は7戦に出場。初戦の「金秀シニア 沖縄オープン」では8位に入った。

レギュラーツアーは、デビュー2戦目の1996年「日経カップゴルフトーナメント 中村寅吉メモリアル」の3位が最高で、20試合に出て生涯596万9900円稼いだが、一昨年でQT挑戦は断念。


2018年「関西オープン」以来、4年ぶりにもらった出場機会で上位の予選通過を果たすと、細見俊彦・支配人も、関係各所に電話やメールするなど事務所で対応に追われた。


勝てば、1992年の「アコムインターナショナル」で井上久雄が記録した46歳の“最年長初優勝”&“同初シード”(日本人)を4つも更新するが、「そんな厚かましいこと…」と絶句し「大崩れせんと、そこそこ頑張ります」と、遠慮がちに意気込んだ。

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