最終日の最終組で、目の当たりにした50歳の宮本勝昌。
「タイガちゃん凄い!」と、感嘆し、「今日は楽しみにしていたけど期待以上をみさせてもらった」と、ベタ褒めした。
「ゴルフも上手いし球も飛ぶし」と、内容もさることながら、特筆すべきは大会新を出した前日の「61」と合わせて決勝ラウンドの土日だけで、17アンダーを記録したこと。
プロでもビッグスコアを出した直後にさらにスコアを伸ばすことは至難の業だが、3日目に続いて最終日もリミット解除の離れ業に、「なかなか簡単にできることではないし、優勝して、ツアーカードを取りたいっていう強い気持ちがあって、その通りになったというのは本当に素晴らしい」と、泣きじゃくる蟬川さんを抱きしめた。
宮本とともに、最終組で蟬川さんを祝福した大槻智春も「素晴らしいゴルフをした」と、賞賛。
後半から伸ばし合いの大混戦を抜けだして、蟬川さんと接戦した岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)。
14番では、右OBかとヒヤリとしながらリカバリーの2打目を2メートルに乗っけてバーディ。
単独首位を獲ったが、後続で5連続バーディを獲ってきた蟬川さんに最後は1差で敗れた。
「あそこまで攻めきれない。昨日も11アンダー出しているのに本当に凄い」と唖然とし、「自分も自己ベストですから。次こそ」。悔しさを堪えて前を向く。
昨年覇者の中島啓太は、デビュー戦を48位で戦い終えるとすぐに応援にまわり、「ナショナルチームで一緒に頑張ってきた仲間が優勝するのは本当に嬉しい。心の底からおめでとうといいたいです」。
3年ぶりの有観客で、大勢のギャラリーに万感の拍手を浴びる姿に「僕の時は無観客でしたので、プレッシャーが全然違う」と感動し、「タイガくんは本当に凄い勝ち方をした」と、最大級の賛辞を贈った。