きっかけは、今季11回目の予選落ちを喫した2週前の「日本オープン」だ。
「今年は、シードを落とした年(2012年)くらいの不調が続いていて。ダフるわ、シャンクはするわ。アマチュアみたいなゴルフが続いていた。イライラして、ゴルフ場に来るのが嫌になるくらい」と、たまりにたまったうっぷんが、ついに爆発。
「もう自分に期待しない」と、良い意味で開き直った。
「来年に賭けよう」と、いまから先行投資を決め込んだ。
飛距離アップとパワーアップを目指して「オフにやるような、制御なしのトレーニングを開始した」という。
「理想は20ヤードアップ。体重は、68キロ→75キロ」と、掲げる。
「今は、引っかかるバンカーがあまりにも多すぎて。でも、290ヤード以上飛ばせれば、それがなくなる。景色が変わる」と、この月曜日もさっそく、体をいじめてきた。
「若い子はみんな飛ばすので。一緒にやってて嫌になっちゃう。自分が嫌にならないために。今やらなくちゃ」と開幕前日のプロアマ戦も、筋肉痛を堪えて笑顔のおもてなし。
「来年、30歳になるから。今がちょうど良い機会。時代はマッチョですよ!」と、相当やる気だ。
予選ラウンドで石川遼と、プロデビュー戦を迎える蝉川泰果(せみかわ・たいが)と同組になったのもちょうど良い機会。
高校先輩の石川には「チャンスがあれば、鍛え方を聞いてみたい」と言い、蝉川は年下だが「アマですでに2勝もしてすごい選手」と、仰ぎ見ながら「ゴルフや飛距離もそうですが、どういうメンタルでやっているのか。マネジメントも見て学びたい。すごい楽しみ」。
思い出の大会を、復活の契機とする。