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For The Players By The Players 2022

「選手のみなさんにも伝えておきたい」選手会副会長・中西直人が2日目の決意表明

プレー後も、雨中で傘もささずにファン対応。
今季の新選手会・副会長は久々に、成績も揃えて会場を沸かせた。

中西直人が2日目に、6バーディ、2ボギーの10点追加。
通算17点を稼いで前日の17位タイから3位タイに浮上した。



先週は、ついに歩くのも困難となった。
損傷した左膝の半月板は、近々の手術が必要な状況には変わりない。


それでも先週は、完走するためにと、インパクト後にすぐ右足を踏み出すことで負担を軽減する「犬のお散歩ショット」で急場をしのぐと今週は、同じ選手会副会長の立場で共闘する先輩の小田孔明にまず感謝。

開幕前日5日の練習ラウンドで回った時に、「おまえのスイングは常に力が入っているから負担がかかる。膝は大丈夫か」と言われて即、改善。


「どうやったら右膝に負担をかけずに振れるかな、と他の選手を見ていたら、みんな膝が曲がってたんです。それなら、とふざけて後輩の亀代(順哉)選手みたいに膝を曲げて打ったら、自分の膝なのか、というくらい。あれだけつらかったのが、朝起きてもほんまに何にもない」と、うそみたいに痛みが軽減。


「いつも後輩の僕らを気にかけてくれる孔明さんや、亀代選手に良いヒントをもらえて僕はラッキーです」と、雨中のコースもすいすい歩けた。


足の痛みが減ったら元来の軽妙なアクションも復活。この日はネット放送ABEMA視聴のみなさんの投票で決まるベストリアクション賞も受賞した。

持ち前のサービス精神と、本業が久しぶりに合致。「俺たちの直人♯」が戻ってきた。


今季は17試合に出て、予選通過はわずかに3回。
「自分の打った球が、70ヤード横に行ったりと、球がコースの中にない。心拍数も上がって、頭も真っ白。ティーグラウンドに立ちたくない。ゴルフ人生終わっちゃう、と本当に追い込まれていた」という深刻な状況からは、ひとまず抜け出せた。


プレー後のアイシングは欠かせない。
終わったら練習する余裕も今はない。
「すぐに冷やさないと…!」。

完治はまだまだ先だが「幸い、このコースにはサウナも水風呂もあって、その往復がいい治療になります」と、ホスピタリティが行き届いた開催コースにも感謝。


JGTOの主催、選手会共催の新規大会は、悪天候下でどうにか2日間の予選ラウンドが無事終了した。

前日には、コース運営の「株式会社アセット・ホールディングス」の黒木論一(くろき・のりかず)代表取締役社長に改めて、大会の開催趣旨を伺い背筋が伸びた。


選手会副会長としていま一度、「選手のみなさんにも伝えておきたい」と、切り出した。

「この大会は選手会が共催としてやらせていただいて、スポンサーさまに協賛をいただいて、これからどんどんどんどん大きくしていく。選手たちに意見があれば、取り入れていただける。ゴルフ場と、選手と、スポンサーさまと一緒に力を合わせて唯一無二の大会にしていこうという思いがある。応援してくださる方々に、そういう思いが伝わるように。選手みんなで頑張っていきます」。

率先して残り2日も健闘を誓った。

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