2個目は17番だ。
3アイアンで乗せたイーグルチャンスは「6メートルのまっすぐ」が決まった。
そして3個目が折り返して後半1番。カラー付近から約15メートルを60度でチップインした。
1日3イーグルは史上7人目の大記録だが、ホールインワンを含むのは史上初。
昨季のイーグル率1位の凄みを見せたが本人は「イーグル3つでこのスコア…」と、初日の7アンダー3位に満足しない。
豪勢なイーグル数に反してバーディは2番から3連続した3個だけ。
「ショットがついても、パットが入らない。ショットでしか入らないのかな、って」と、静かに苦笑していた。
感情を押し殺したプレーで今季も2位が続く。
先週の地元茨城県で行われた「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で最終日に「65」の猛チャージを見せたが、また1差の2位に終わり、「ボギーでいい、と思ったけどでもパーを取りたい。攻めたいし、守りたいしと曖昧なイメージで打ってしまった」と、週が変わっても池に入れた先週の宍戸の17番を静かに悔恨していた。
2位に敗れた昨年大会同様に3人タイのプレーオフに挑み、昨年大会同様に、最初のホールで敗退した先月5月の「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」では「たとえボギーでも真剣に打ったショット。悔やまれるプレーはないです」と気丈に話したが、昨季も2位3回、3位2回、4位2回、5位1回。
でも、2019年の「関西オープン」に続く2勝目はまだ来ない。
「人前で感情を出すのが苦手で…」と、テレビのインタビューで話していたことがあった。
この日のホールインワンも偶然、居合わせたJGTOの公式カメラマンが撮ったインスタのハニかんだ1枚に、プレー後フォロー。
喜びもあまり表現しないかわりに、悔しさも怒りも爆発させることがない。
今週の好発進にも「基本、やることは変わらない。上だけを見るだけじゃなく、状況に合わせたショットをしっかり打っていくことも重要」。
初日のスコアは賑やかでも、言葉は変わらず静謐だった。