昨年の蝉川泰果(せみかわ・たいが)に続いて、初優勝の大チャンスを迎えたのが、はたちのタイガ。
長野泰雅(ながの・たいが)が、2打差の2位タイから出て、7バーディ、3ボギーの「68」で回って通算16アンダーで、ついにトップの宋永漢(ソン・ヨンハン)に追いついた。
この日はドローヒッターの長野にとっては不得手な風向き。
「左からの風に、けんかさせるのが好きではない」と、苦心しながら、必死に攻略。
初日に一度持った以外は、この日も1Wを封印し、「左からの風の時はピンを狙わない」と徹底し、マネジメントに注力して懸命にチャンスを作り、最終日に備えた。
6月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で1メートルもないチャンスを逃して谷原秀人にプレーオフで負けて以降「8本は試した」と、迷い続いていたパッティングも先週、メーカーさんに勧められて使い始めたやわいタイプのパターで好調。
「明日も、5アンダー出せればプレーオフくらいには行けるのでは…」。
あえて接戦を制して、惜敗の悔しさを払拭するつもりか。
昨年の今大会で、同じウッズ由来の名前を持つ蝉川が、中島啓太(なまじま・けいた)に続く2年連続のアマ優勝を演じた。
11月に誕生日を控えて、史上6番目の年少初優勝記録となるハタチでのVチャンスも、カウントダウンに入った。
「勝ちたい気持ち100%。自分も、とにかく早く勝ちたいです」
“タイガ連覇”は逃せない。