一気に8アンダーで飛び出した。
最後9番でのボギー1個は、3打目が右バンカー目玉。
しかも、枕木を塀にしたグリーンに近い絶壁側で、いったん後ろ向きで打ってバンカー内で打ちやすいところまで移動するしかなかった。
出して5オン1パットに「イライラしましたけど…。ダボよりかはよかったです」。大ピンチを最小限で防いで、ホールアウト時点で2位に3打差をつけられた。
初日一気の9バーディは、7番で左からチップイン。
「ドライバーの振り感が一日気持ち悪い感じ」と、ぼやきながらも8番では8アイアンでぴったりOK。プレッシャーゼロの2ホールも含めて、一番長いのでも4番の4メートルだった。
好調のショットと、練習日に開き直りのパットがハマった。
5年前に、手が過剰反応するイップスの症状を発症して以来、悩んでも沼にハマるのはもう勘弁だ。
「打つ前に、線も合わせず素振りもしない。構えたら、考えずにパッと打つ。」と、煮詰まりを回避して奏功。
「今まで打点を気にし過ぎて固まっていましたけど、打点よりいつものリズムで出来るように」。
一番、窮地の時代に読み漁ったメンタル本や、集めて歩いた様々な選手からのアドバイスが効いて「ついたところは全部入ってくれた」と、2018年のカシオワールドオープン以来となる5年ぶりの首位発進を決めた。
「2日目以降も無難にこなす」と、切実だ。
ツアー通算3勝の実力者が昨季はスイング改造のトラップにはまって、トップ10はゼロ。
復活を期す今季は先週の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」でようやく2季ぶりのトップ10を記録した。
「優勝…したいですけどあと3日もしっかり60台で回れれば」。
日々着実に、復活に詰め寄る。