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日本プロゴルフ選手権大会 2023

デビュー戦で予選通過。発多ヤマトは何者だ

決勝進出者に目を引く名前の選手がいる。
通算1オーバーの32位タイから3日目を出る。
発多ヤマト(はった・やまと)、24歳。三重県出身。
これがプロデビュー戦だ。


昨年のQTはサードで落ちたので、レギュラーツアーの出場資格はまだなく、本大会は予選を兼ねた3月25、26日の岐阜オープン(各務原CC)を2日通算10アンダーで優勝し、本戦出場にこぎつけた。


初日を1アンダーの17位で滑り出し、予選通過がかかった2日目は、「ティショットが荒れていたので集中力のいるラウンドになりましたが、キャディの浦川さんに行ける行けると励ましてもらって頑張れました」と、初戦での決勝進出に喜びを隠せない。



人目につく名前は、今年3月のプロ転向時に決めた登録名で、本名は同読みの「八太大和」。

名字は徳川家を支えた武家にルーツがあるらしいが、定かではない。


このままでもインパクトは大だが、「八太」を「発多」に、「大和」を「ヤマト」に変えてプロゴルフ界に出ることになったのは、恩人の発案だ。


ティーチングプロで、師匠の摩季れい子さんが、B'zやZARDを手がけた大手芸能音楽事務所「ビーイング」の社長さんと懇意というご縁で、愛弟子のデビューに際して“プロモーション”を依頼。

「スターの条件はビジュアルと名前」との指南から、そのまま社長さんに“名付け親”になってもらった。


本名を知る人たちは最初、驚いた。
東北福祉大で、1学年先輩の金谷拓実(かなや・たくみ)にも会場でさっそくイジられたが、初日の1アンダーにはサムアップで称えてくれた。


本名にちなんでキャディバッグのポッケの部分に刺繍した座右の銘「大和魂」を、発多は「いろんな国のいいところを取り入れて吸収していけるのが日本文化の良さ」と、理解し「僕もいろんな選手の良さを取り入れて、自分のものにしていきたい」と、成長を目指す。


「特に取り入れたい人は絶対に金谷さん」と、先輩を一番のお手本に挙げ「技術や精神力はもちろん、ゴルフへの姿勢も見習うことばかり」と、勉強の真っ最中。


初日は3オーバーの85位と出遅れた金谷。
しかし「いつ追いつかれるか」と、発多が畏れていたとおりに、2日目の4アンダーで、あっという間に追い抜かれていた。

「金谷さんはいつものことなので、驚きません」と達観しながら、「残り2日で僕も一矢報いてみたい。可能性はゼロじゃない。挑戦してみたい」と週末は、ひそかに尊敬する先輩ともいざ勝負!


初日のプレー後、金谷に言われた「今から8時間練習しろ」との言葉に、金谷の努力の一端が見える。
「僕もそのくらいの気持ちで、早く名前に成績を伴わせたいと思います」。


発多ヤマト、24歳。これがプロデビュー戦。
プロ日本一の舞台で存分に宣伝して歩く。


<本日の中継予定>
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