2打差の2位から出て、いきなり1番で、54度を握った94ヤードの2打目が、奥からバックスピンでカップイン。
ショットインイーグルで、一気に中島との差を詰めると、3番で8メートルのバーディを沈めて、あっという間にトップに立った。
伸び悩む中島を横目に6番のバーディで、今度は2打のリードを作った。
8番ではボギーも、首位は変わらず後半へ。
12番でピンまで6メートルのカラーでパターを使ってバーディを奪うと、17番で残り193ヤードの左のラフから7アイアンで6メートルに乗せてこの日2個目のイーグルも出た。
2差を保って入った最終ホールは奥から急勾配の難関パー3。
史上初のアマVで権利を獲得した昨年の初出場でも十分怖さを分かっていたはずだがあのピンに対してあまり警戒せずにピンを狙ったせいで、上の段につけて、ダボにしてしまった」。
凄い下りの長いバーディパットは、カップをどんどん行きすぎて、グリーンを出てしまった。
アプローチで乗せ直したが、ボールはまたピンの上に。
2メートルのボギーパットはまた同じくらいだけ行きすぎて、ダブルボギーを叩いた。
首位は守ったが、中島と並ぶタイスコア。
「もったいなかった」と、悔やんだ。
「明日は手前から攻めて行こう」と消沈で誓ったが、最終日の最終組には残れた。
今度は中島と、3日目の「62」でチャージしてきた石川遼との同組が決まり、ついさっきの落胆が軽減。
「この組み合わせは始めて」と喜ぶ。
「凄い2人。スター選手ですよね。すごく楽しみ」とワクワクする。
「自分が良いプレーをすれば、自分のことをすごいと思ってくれるギャラリーさんももっと増えると思うので。明日いいプレーを」。
賞金王争いは終わったが、賞金レースは終わっていない。
賞金3位の蟬川が4月「関西オープン」以来の今季2勝目を飾れば金谷を抜いて、同2位に入れ替われる。
「自分がどれだけ最終戦で出し切れるか。2人に挑んでいきたい」。
きょうが3日目でよかった。
最終日こそ、今年最後の最終ホールでタイガが笑う。