3日目を、4打差の12位タイから出た蟬川泰果(せみかわ・たいが)が「64」の猛攻で、通算13アンダーまで伸ばして2位と3打差つけた。
この日は、雨でスタートが1時間遅れるなど悪条件だった。
でも、「グリーンが柔らかくなり、ラフからのショットも攻めていける」と、むしろ恵みの9バーディ(2ボギー)は、ほとんど5、6メートル内につけたもの。
そして、メーカーさんのススメでアマ期に使っていたパターに戻して奏功。
「パットが凄く良かった」と、チャンスも余さず仕留めて来た。
「プロの試合で自信がついたのと、悔しい思いをしたのと」と、述懐するのは昨年の今大会だ。
初日に2位につけ、2日目に単独首位に立ち、3日目は首位と4差の単独3位で夢を見た。
だが、最終日最終組で「77」。
プロの厳しさを味わい泣いていた。
「リベンジに来た」という今年は、請負人と名高い清水キャディと初タッグ。
ドライバーを握り、果敢に攻めるスタイルは1年前と変わらない。
「でも組んでみて、ドライバーで攻めるばかりじゃない選手と分かった」と、清水さん。
9番や、11番では4アイアンで冷静に刻み、よく清水キャディのアドバイスを聞き「自分でしっかりマネジメントしている」と、感心していた。
涙の敗退から1年。
昨年、秋に史上初のアマ2勝を達成し、「成長した。無茶をしなくなった。大人になった」と、本人の自覚も著しい。
2年連続の最終日最終組で「目標はプロ初優勝。去年のリベンジしたい」。
狙った獲物は逃さない。