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バンテリン東海クラシック 2023

三好にもタイガ伝説誕生だ。蟬川泰果がコース新の61

蟬川泰果(せみかわ・たいが)が、初出場の三好で新記録を作った。

前・後半で1回ずつ4連続を重ねるなど、後半7番までボギーなしの11バーディで来たところで昨年覇者の河本力(かわもと・りき)が言った。

「コースレコード確定だよ」。



自覚した途端に意識した。
「もう1打伸ばしたら凄いなとか、50台出せたら凄いなだとか・・・。緊張してしまった」と、8番のパー3はティショットを狙いすぎて、右のバンカー。

最後9番も、「右を警戒しすぎた」と、ティショットを左の林に打ち込み、2打目は出すだけ。


でも、3メートルを残した8番のパーパットも、9番の1.5メートルのきわどいボギーパットも強気のタッチで決めきった。

10アンダーの「61」は、コースレコードを2打も更新。
「先週は予選落ちをしたんですけど、まさかこんなスコアが出ると思っていない」と、目を剥いたが要因は明確だ。


「今日から、プロのキャリアで初めてマレット型のパターを投入して。それがうまくハマってくれた」と、3メートルを沈めた前半12番の初バーディが「間違いなく今日乗るきっかけ」と、そこからこの日最初の4連続バーディ。


アマ→プロ連覇を狙った先週の「パナソニックオープン」で予選敗退したのは、アイアンを0.25インチ伸ばしたことに起因するらしい。
「長くした分、ドライバーもアイアンも、ウェッジもつかまっちゃってだめだったので。今週は、また5年前から使っているのに戻しました」と、キレも戻った。


8月の「Sansan KBCオーガスタ」に続くプロ2戦目の予選落ちはさすがに堪えた。

「落ちた金曜も、土・日も練習しないといけない」。
気持ちはあるのに38度の発熱し、「体調崩して、外にも出られなかったが意外とそれで切り替えられて、またもう1回やる気になった。良い休憩期間になりました」と、戻った途端に強烈な“バウンスバック”。


初めての三好。

「難しくて、初めて練習ラウンドしたときはずっとオーバーパー。先輩方は、どういうふうに練習されているのかな、と。ルーキーらしく、香妻(陣一朗)さんや浅地(洋佑)さんと回らせてもらって、教えていただいて。試合では、どんどん行こう」と、学びをぶつけて記録更新。


「練習ラウンドのスコアと10打以上も違います」と喜ぶ「61」は、史上5人目のアマVを飾った昨年の「パナソニックオープン」と並ぶ自己ベスト。
また、初日の首位発進は、史上初のアマ2勝を飾った昨年の「日本オープン」以来となるロケットスタートになった。


現在賞金3位につけるが、1位の中島啓太(なかじま・けいた)と、3470万9287円差。
「もちろん、賞金王になりたいのはある。でもトップが簡単に逆転できないところまで伸ばしていますので、残りのビッグトーナメントまでに少しでも縮めて最終的に、タイミングと運が合えば・・・」。
夢に向かって残り8戦不休で突っ走るつもりだ。


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