久々初日の好発進がその証だ。
「最近、初日がいつも悪くて。2日目焦って、ドライバーが曲がりよってという感じでしたが、今日は曲がりませんでした」と、ときどき地元福岡の博多弁を交えてプレーを解説。
パー73の設定で、ボギーなしの5バーディは、改心の「68」。
賞金ランク30位で初シード入りし、シーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」にも出場を果たしたルーキー年の昨季は、プレー後の練習にももっと熱心だった。
だが、初フル参戦の今季は「次の日に疲れを残さないように」と、休養を優先するあまりにプレーが終わればすぐ帰宅。
「寝っ転がって携帯とか・・・」。
ごろごろスマホいじりに終始する毎日を悔いるきっかけは、地元開催の「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」で予選落ちを喫した先週、「家でテレビでプレーオフを見よーてから」。
大熱戦を演じた金谷拓実(かなや・たくみ)と中島啓太(なかじま・けいた)は「緊張していないのかなというくらい普通にピンに来たり、ロブショットしたりとレベルが違い過ぎて・・・。技術もそうですけど、気持ちの面でもスゴい」と、いてもたってもいられなくなった。
「とりあえず、何かしておこう」と、慌ててチューブを使った鍛錬を開始したり、ラウンド後の復習練習も再開するなど、心を入れ替えたらすぐ6位タイの好発進だ。
先週のプレーオフで金谷を破った中島や、長野と名前が同じタイガの蟬川泰果(せみかわ・たいが)らとの年齢差はわずか2歳だが、アマ時代の2人の尋常ではない活躍にずっと気後れしていた。
「金谷さんもそうですが、自分とはだいぶ差がある、と。勝てなくて当たり前」という諦めがあったが、「年下だからまだ優勝できない、と思わないように。今は勝てるように頑張っています」と、ハタチのタイガも懸命だ。
勝てば、両ツアーのシード権がもらえる初の韓日共同主管の試合も魅力的。
「出場権があれば日本ツアーの試合がない週にも出られる。韓国行きたい。いろんな選手とプレーできれば勉強にもなる」。
チャンスを逃さない。