16歳と12歳を足しても、中西の年齢に8歳も満たない。
「やばいでしょ?」と、ギャラリーにリップサービスしながら1番の記念撮影にも快く応じて2番で初バーディ。
3年ぶりのシード復活を目指す身だ。
「苦しい戦いが続いています」と、明かすが、若い子たちの前では微塵も見せない。
3番では福井さんに、赤杭の処置の仕方を指導してあげ、また遅れを取り戻そうと急いでグリーンに上がってきた福井さんに「急がんでいいよ、先に打っとくから。ゆっくりしぃ」と、優しく声をかけていた。
「最初緊張していたけど中西さんにめちゃくちゃ優しくしていただいて、緊張がほぐれていきました」(福井さん)。
「距離も飛ぶし、思い切りもいいし、パターも上手いし、とにかく我慢強い。すごく伸びしろがあるな」と、高校生プロの香川を褒め、「誠ノ介は、途中かなり厳しいホールもあったんですけど、それにもめげずに楽しんでいる顔を見て伸びしろを感じました」と福井さんを励まし、「2人とも本当に素晴らしいの一言に尽きます」。
課外授業で来場していた地元兵庫県加東市の社高校・体育学部のみなさんには「応援、ありがとう!」。
笑顔で手を振るなどロープ外へのファンサービスも欠かさなかった。
今年1月に大会主催のACNとスポンサー契約を締結した。
自身がどんなに苦境でも他者への思いやりの心を忘れず、復活にまい進するホストプロの姿を主催者さんも見ている。
「いい感じのゴルフは出来ているんですけど、パッティングが中々決まらなくて、途中からよりバーディーが欲しくなって、1 ピンから3パットするような状況が2回続いたり…」と、後半の15番まで進行して、3バーディ、3ボギーのイーブンパーは現在暫定の55位タイ。
「でもセカンドショットから、グリーンまではいいゴルフが出来ているので、明日は欲をかかずに自分らしく出来れば良いプレーが出来るのかなと思います」。
2日目もまた若い2人を見守りながら、36歳が奮闘する。