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パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 2024

今季4戦目。地元関西で “にく西”直人の逆襲が始まる

勇壮なだんじり祭りで有名な大阪・岸和田出身のお祭り男は普段、シャイな後輩たちの素顔を存分に引き出してくれる。

「みんな後輩ですけど、後輩とも思ってないし、この子らも僕のことを先輩とも思っていない。楽しいですよ!」と“にく西”直人こと中西直人(なかにし・なおと)

22年にシード落ちをしたままだから、現在レギュラーツアーの出場資格はないが、今週は主催者推薦をいただき、これが今季4試合目。

パッティンググリーンに顔を見せると、ジュニア時代から可愛がっている小斉平優和(こさいひら・ゆうわ)をはじめ平田憲聖(ひらた・けんせい)や、金子駆大(かねこ・こうた)ら、仲良しの後輩たちにあっという間に囲まれ、みんなで“ゴイゴイスー”。


スーを差し上げます!(左から中西、平田、金子、小斉平、いまをときめく子たちです!)



普段は人見知りの3人がみんな揃ってケタケタ笑う。

「みんながものすごい頑張ってくれるから。僕もものすごくモチベーションが上がります」と、中西もつられて笑顔になる。

今週月曜日の16日に、中西のご両親が今年7月に兵庫県西宮市に開店したばかりの焼肉店「にく西」で、かねてから計画していた平田の今季3勝(通算は5勝)の祝勝会に合わせるみたいに、金子が先週の「ANAオープン」でV争いの末に2位に。

「まとめてご馳走する!」と、言ってくださった中西のご両親を制して、「それはいけません!」と、男気を出した主賓の平田が、支払いのあみだくじで負けて、なぜか全額払うというオチで、「お祝いになってへんやん!」と、それはそれで大盛り上がり。

「(平田)憲聖(けんせい)はまた絶対勝つから。次は必ず」と約束し、「次は僕の復活祝いも兼ねたい」と、ひそかに胸に期す中西。

シード落ちを喫した22年は、選手会の副会長を兼任し、男子ゴルフの盛り上げに奔走したが、自分がやりたいことと、実際に実現できることのギャップに悩み、ゴルフにも集中しきれず失意の中で、“引退”すら頭をよぎった時期もある。

でも、落ち込む中西を奮い立たせてくれたのが、ほかでもない小斉平や平田や金子ら若い選手たちの活躍だった。


ジュニアのころから知っている子たちがどんどんビッグになっていくのが僕も嬉しくて。この子たちのおかげで自分も頑張ろうっていま、すごく思ってます」。


記念撮影のセンターを取り合う金子と中西と平田「先輩に譲りなさいって」



本大会のあと、次週は“ホームコース”のゴールデンバレーゴルフ倶楽部 (兵庫県)で行われるABEMAツアー「エリートグリップチャレンジ」や、来月3日ー6日には契約先主催の「ACNチャンピオンシップ(兵庫県・三木ゴルフ倶楽部)など大事なスポンサー大会の合間に、来季ツアーの予選会「セカンドQT」もある。

自身の復活を誓いながら、「お肉のおいしさはもちろん、ウリは僕のお父ちゃん、お母ちゃんの人柄。人情でやってます」と、ご家族経営店のPRも忘れない。

”にく西”直人の逆襲が始まる。

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