お祝いムードで始まった会議では、さっそく本大会での施策も話し合われ、きゅうきょ決定したのは、5月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」と、8月の「Sansan KBCオーガスタ」に続く、自身は3度目のピンマイクを装着してのプレー。
もっとも、テレビ中継での挑戦だった前の2回と違って今回は、パナソニック社の音声配信サービス「CHEERPHONE」を使用したギャラリーの方向けで、ホールも18番限定となるが、佐藤キャディとのやりとりをたっぷりと聞いていただく。
また、前の2回と違って石川が嬉しいのは、今回は石川だけでなく、選手会長の谷原秀人を筆頭に、堀川未来夢、阿久津未来也、杉本エリック、岩﨑亜久竜らほかの理事メンバーも共に挑戦してくれること。
常にギャラリーに聞かれながらのプレーは、多少なりともラウンド中の会話が制限されるし、選手によっては負担も大きい。
「誰にでもお願いできることじゃない」との気遣いから、前の2回は石川ひとりの試みとなったが、今回はみんなでアイディアを話し合い、「じゃあ、18番ホール固定でやってみようか」と、互いに納得した上で、着地点を見つけることができた。
「直前の決定になりましたけど、会場に来られる方はぜひ、イヤホンを持ってきてもらえれば」とギャラリーに呼びかけ「QRコードを読み取っていただけたら、今マイクをつけている選手の声が聞こえますよ、と。グリーンにいながらもティーイングエリアでこれから打つ選手の声が聞こえるのでそのホールをどういう風に攻めるのかとか。ゴルフ観戦の新たな楽しみ方になったらいいな、とみんな期待しています」とアピール。
33歳最初の新たな取り組みに、石川自身もワクワクしている。
10年前の誕生日と、キャリアを重ねた10年後の誕生日とで心境が変わるのは、ある意味当然のことだ。
「20代のころは、トライしたいことがいっぱいあって、その方法も無数にある、と思っていて限界まで挑戦してみたい、といろんなことを隅から隅までやってみた」などと、あれもこれもと欲張ったが、「今は非常に絞れてきている、そこが大きな違い」と、俯瞰する。
「20代のときは、自分が持ってる考え方とか、打ち方とかの引き出しを全部明けてみた。部屋がどんなに散らかってもいいから…という感じで30代を迎えて、そこから3年でだいぶ整理されてきて。これで行こうというのはだいぶできて来た」と、大人の落ち着きを自覚する。
「今はそれを積み重ねていくことの大事さを知ったし、紙1枚を積み重ねていくことで、今まで見たこともない景色がまた見れるんじゃないか」と、33歳の心境を語り、「32歳の時に知った“コツコツは裏切らない”を、またこれから1年続けていく」と、静かに決意を語る。
ここ有馬ロイヤルゴルフクラブでの開催は、2021年の「関西オープン」以来。
「フェアウェイは広いんですけど、関西特有の地形で左右にOBがあったり、ラフも深いしその中で、3年前はどっちにいってもダメだというのが多かったけど、今はどっちもダメなりに優先順位はつけられる。3年前と今で多少、変わったところ」と、成長を自負する。
はじめてピンマイクを装着してプレーした6月の選手会主催大会「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」では、実行委員長Vを達成した。
33歳最初の試合もまた盛り上げに奔走しながら、通算20勝目をにらむ。
⛳お知らせとお願い
本大会ではパナソニック社のリアルタイム音声配信サービス「CHEERPHONE」を使ったピンマイクプレーを実施します※場内やパンフレットの専用QRコードをスマートフォンで読み取ってください
※イヤホンはご自身でご用意ください
※ピンマイクを装着した選手の18番ホールのプレー中の会話を生で聞くことができます
※19日から22日の4日間とも実施予定
※19日にピンマイクを装着する予定の選手⇒石川遼、谷原秀人、堀川未来夢、阿久津未来也、杉本エリック、岩﨑亜久竜