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三井住友VISA太平洋マスターズ 2024

石川遼が1差2位「欲はある」勝てば最多の4勝目

初日のゴルフクリニックに続いて、この日もプレー後に大事なイベントが控えていた。
大会最多の4勝目を狙うアンバサダーが、1万48人を集めた土曜の最後に観衆を大興奮に引き込んだ。

石川遼(いしかわ・りょう)の最後18番。

向かい風で距離が残った池がらみの名物パー5は、3打目勝負。
今週、投入したばかりというウェッジの出番だ。




新50度を振るった。
もう数センチでイーグルという快打が出た。
ピンそばのバーディで大歓声を起こした。

6バーディ、1ボギーの5アンダー「65」は、19歳で大会最初の優勝を飾った2010年の3Rに並ぶ、御殿場の自己ベストを記録(当時はパー72)。

通算8アンダーまで伸ばして首位に1差と肉薄してきた。

5打差の11位タイから出て、スタートで3メートルを沈めた。
3番では2メートルを決め、連続バーディの4番は1.3メートルにつけたチャンスを逃さず、後半16番では6メートルも入った。

初日「66」で4位発進しながら、1オーバーの「71」と崩れた前日2日目に語っていたパットの課題。




「修正できるかわからないくらい誤差の部分。きょうに限っては、ほぼほぼベストパフォーマンスに近い。上手く修正できた」と、前日から5つ縮める26パットを記録。

「パットに頼りたい場面ですごく良い活躍をしてくれた」と、納得の2位タイ浮上だ。

21歳の2012年に2勝目を飾り、一昨年に31歳の50回記念大会で3世代Vを達成し、昨年から三井住友カードの契約選手として、大会アンバサダーに就任。

「サポートして頂いている中で、なんとかして結果出てくれ、と願いたくなる欲も当然ありますが、そんなことより自分がやるべきことしっかりやって、なるべくいい準備をするしかないし、練習するしかない」。

勝てば大会最多の4勝目。
また、史上12人目となる節目の通算20勝目。
いよいよ、気は引き締まる。

「とうとう4日間のうち四分の一になりましたけど、明日もまた1日が長く感じられると思う」と、来る最終日に思いを馳せ「この位置で日曜日を迎えられるのは幸せなこと。そこを楽しみながらも気を緩めず、またゴルフをよくしていきたいなと思います」と、意気込みを述べると、この日も急いで3日目のメインイベントへ。

抽選で集まった方々と、笑顔で記念撮影に収まりファンを喜ばせていた。


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