この日はインから出てすぐ10番で、5メートルのチャンスを決めると、今度はアプローチを1.5メートルに寄せる連続バーディを奪った。
13番のイーグルは、2打目がカップイン。
110ヤードの2打目は、しかし「手を離したミスショット」と、明かした。
「左手前のピンに対して、左奥のグリーン外に落ちたのがバックスピンと傾斜で入った。恥ずかしい…」と、照れていた。
中盤でいくつか迎えたピンチを耐え忍び、さらに後半アウトは、4番から目も覚める4連続バーディで沸かせると、前後半で32を並べて、ボギーなしで回り切ったが、「納得したショットは2回ぐらい」。
それでも、これだけ見事なスコアカードを構築できる。
「ゴルフは、スイングだけ成り立っているわけではない。でも、スイングが良くなることで、よいスコアで回る確率を上げていくことはできる。今まで自分が積み重ねてきたことを、どれだけ信じられるか」。
その結晶を、随所で見せた。
先週の「全米オープン」では「延々と長いクラブでセカンドを打っていく感じでした」と、タフなセッティングにてこずり予選敗退した。
でも「それがプラスの経験として生きている」。
過去にも、アメリカから帰ってすぐ優勝したのは2014年の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」や2015年の「ANAオープン」など。
打たれたままでは終わらせない。
自身初の実行委員長に就任した4回目の選手会主催試合で、自らゲームをけん引する。
ツアー初の試みも、2日連続で完璧にやりとげた。
この日も後半9ホールで襟元にピンマイクを装着してプレーし、「家族でも聞いたことがないラウンド中の会話」を惜しげもなく披露。
10年来という佐藤キャディと構築してきた“専門用語”には、ファンも興味津々で、本人も「※(こめじるし)で僕の言ってること出さなくちゃいけなかったですね」と、話していたのでこちらでちょこっと注釈します↓↓
<石川遼&佐藤キャディ語録>・まろった=カップをなめた
・うすし=ショットのあたりが薄かった
・ひえあげ=冷えて気温が下がってきて中でのアゲンスト風
・オリジナル=持ち球のドローボール
・アプローチの1、2、31=一番低いランニングアプローチ
2=中ぐらい
3=ロブショット
・パターの1、2、31=1フィートオーバー
2=2フィートオーバー
3=3フィートオーバー