上井邦浩(かみい・くにひろ)が、まず前夜は朝まで悩んだのが、本戦から使うパター。
「コンパクションは高くない」。
硬さは、さほどでないのでチャンスにつくが、鍵はそこから。
起伏のあるグリーンに対して「ラインとタッチが合うパターはどちらか」。
スタートまでに1本には絞れたが、次に考えるべきはゲーム方式だ。
ツアーで唯一のポイント制は、「あまり考えないようにしていた」と、普段通りを装ったが、さっそくグラグラ。
3ウッドで打つと決めていた前半2ホール目の11番で、つい「バーディを狙っていったほうがいいかな?」と、急に1Wに持ち替えたティショットで「気持ちが悪くなった」と、すぐに反省した。
「調子に乗っちゃったんですけど、やめました。それ以降はポイントというよりちゃんとパー取って。いつも通りにやったほうがいい」と決めてターンして、2番での7メートルのイーグルパットは、カップをかすめて入りかけ。
「入っていたら5ポイントだった。バーディ2個半分。デカいよな…」。
絶好を、決め損ねてまた揺らぎかける場面もあったが「パターが入ってくれた」と7バーディ、ボギーなしの失点ゼロで回りきり、1点差の3位タイと好スタートを切ることができた。
今季はQTの30位から、もう何度目かの賞金シード復活がかかるが、「明日も同じ感じで。欲を抑えて頑張ります」。
41歳。
不惑はもう惑わない。
※本大会の競技方法はツアーで唯一のステーブルフォード(ポイントターニー)です
<ポイント配分>
・バーディ=2点
・イーグル=5点
・アルバトロス=8点
・パー=0点
・ボギー=1減点
・ダブルボギー以上=3減点