一方で表情がいささか明るかったのが池田勇太だ。4日間通算8アンダーは26位と微妙な順いではあるものの、常に言い続けていた「気持ちのいい終わり方」がある程度はできたようだ。
「カシオの2日目よりはマシだったかな。(笑)今日は前半はいい感じでやっただけど、後半がいい流れが作れなかったね。この寒さだね。今の体の状況でこの寒さはきついね。まあ、しょうがないけれどね」。
結果だけを見ればもちろん満足いくものではないはずだが、それでも今シーズンを踏まえて、サードQT、そして今週のファイナルQTと戦い続けてきた中で「戻ってきた感じを少しでも感じられた」ことが大きいと話す。
ゴルフの状態を数字で言えばまだ50パーセントくらい。ただ、この数字がどれだけ池田にとって大きい数字かは池田自身しかわからないことで、もしかしたら戻れないという覚悟の上で顎の治療に取り組んできた。その治療はまだまだ続くが、その中で来年は少しはできるという感覚を掴んだ2024シーズンとなった。
通算21勝。永久シードまであと4勝だが、もちろん今の状況から再び優勝することは簡単ではないことは池田が一番知っている。ただ、少しずつではあるが再び25勝への階段を登り始める準備が整いつつある。