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三菱自動車トーナメント 1999
ジャンボさえ唸らせた、2人のプレー
勝った米山剛は、優勝インタビューの途中に何度も小さなため息をもらした。
約6時間にもおよぶ23ホールの激闘。
それは、共に通算9アンダーで迎えた、本戦2番ホールからはじまった。
米山が、スピンをかけてピン上1メートル、細川がピン手前1メートルにピタリとつけ、バーディだ。
先に1歩抜け出したのは、細川だった。
3番ホールではワンピン距離を、4番ショートでは約13メートルものバーディパットを、これでもかとキメて見せ、米山を突き放した。
一方、米山は、微妙な距離のパットを残しながらも確実に沈めて、その2ホールを無難に切りぬける。
5番は細川が、ピン奥4メートル、米山がピン左2メートルを入れて両者バーディ。
細川は、これで4連続バーディだった。通算13アンダー。米山と2打差。
しかし米山はひるまない。
6番はピン右1メートルにつけ、8番でも獲って細川に追いついた。
ときおり、同組のジャンボに話しかけられ笑顔を見せ合う2人。
獲って、獲られて、獲り返す。ジャンボさえ唸らせる、緩急のきいた小気味いいプレーだった。ハーフターンして後半。米山は13番、14番でバーディ。細川は14番、15 番で獲って両者譲らない。
決着がつくかと思われたのは17番ロング。
米山は、第2打をピンまで約4メートルにつけイーグルチャンスだ。
細川は、3打目でピン左2メートルに乗せ、先にこれをしずめてバーディとして米山のパットを待つ。
ボールは、カップをわずかにとどかず。
18番はともにパーで、18番ホールの繰り返しによるプレーオフに突入した。