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三菱自動車トーナメント 1999

人にばっかり『おめでとう』を言いすぎて…」米山剛

「13年目の初勝利…優勝するのは大変です。いままで、人にばっかり『おめでとう』を言いすぎて疲れてしまいました。『たまにはオレにも言ってくれ〜』と思ってた(笑)
 きょうはもっとジワ〜っと来るかと思ったけど、そうでもなかったです。
 これまでチャンスのたびに、優勝したい優勝したいって気持ちばっかりが先に立っていたから、今回は変えてみようと思った。プレーオフの1ホール目で、チャンスをはずして(ピンまで2メートル)、まずいなとは思ったけれど、『また次行くよ、何ホールでもやるよ』というような、たとえ、ボギーが出ても『こんなもんだろう』という気持ちでやっていたから、緊張はしていなかった。はじめから勝つつもりもなかったし、ミスしてもいつものことだろう、くらいの気持ちでした。ベスト5位くらいに入ればいいと思っていたので、勝てたのは、タナボタって感じですね。
 1日、とてもリラックスしてできました。
 優勝すると、自信がつきますね。まして、相手が、ジャンボさんや細川くんで、試合は混戦模様で…レベルが違うって感じでしたけど、意識してしまうと、自分の首をしめてしまうことになるんで、たまには違うことをしないと、と思った。
 本戦のほうの、17番ロングで(約4メートルの)イーグルパットをはずして、結果的にバーディでしたが、あまりあ〜あぁというのはなかったです。
 プレーオフ5ホール目(最終ホール)でも、細川クンが(3メートルのパーパットを)はずすわけないと思っていたんで、『さ、次、2、ホールでも3ホールでも行こう』、という感じだった。自分はあのホール、残り137ヤードのフォローをPS(ピッチングサンド)で球を上に上げようと思ったら、フェースが開いてしまった。(グリーンすぐ右横のラフに落ちた)。下まで落ちなくてラッキーでした。(溜め息)
 ここまで勝てないのは最初は、『技術がないからだ』、と思い、3年前、インストラクターの井上透くん(25歳)にスイングを見てもらって、それからよくなってきて、今度は2年前くらいから、『精神的なものだ』って思うようになりました。
 優勝争いなどのときに、優勝したい気持ちが強すぎて、スイングが変わってきてしまうんです。
 でも、今年のデサントでもプレーオフで負けて、何度も2位を体験するたびに、慣れっていうのか、こういう感じでやればいいのかっていうのがわかってきた。
 リラックスできるようになってきた。この優勝は、自信になります。
 また、優勝争いの場面になれば、緊張しちゃうんでしょうけど、勝つっていうことは、そういうことなんですよね。

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