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久光製薬KBCオーガスタ 1999

「負けたけど、悔しくない」 2位の野上貴夫

「負けたけど悔しくない。だってきょうはほんとうに勉強になりましたから。前半はできすぎなほどショットがよかったし、あれだけ自分ができるとは思っていなかった。
 なんだか無心でやってたって感じなんです。プレーの内容には納得している。きょうの試合で自信がつきました。
 でも、勝つにはまだまだなのかな…。攻めた結果取れなかったものもたくさんあるし、勝負どころのパットが入れられなかったのが敗因でしょう。球の転がりが弱かったように思いますね。結局、しっかり芯で打ててないんです。16番のボギーは、第2 打で6番アイアンではデカイと思って、軽めに打とうと思ったらちょっとクラブが薄く入ってしまった(ショートしてグリーン手前のバンカーへ。第3打はピンを6メートルオーバー)。
 次の17、18番のバーディパットを沈められなかったのも痛かった。18番は、米山さんも微妙な距離のパーパットを残していたから、先に入れておけば(野上はピンまで約6メートル)プレッシャーを与えられたんだよね…。逆転の可能性があったわけだからね。芝が逆目で、少し右に流れたんだ。打った瞬間にはずれたのがわかったよ。
 相手のボギーを待つんじゃなく、自分が攻めるゴルフをしなくちゃいけないね。
 昨日の夜、桧垣(繁正)と食事をしながら、言われたんだ。『余計なことを考えずに、自分のゴルフをしろ』って。それと、最初にボギーが先行するとかなり苦しい展開になるから、バーディ先行のゴルフをしろって。それができたからね。納得はしてるよ。
 米山さんだって勝つまでに13年もかかったんだ。ぼくはまだ3年。今回は900万じゃない(72ホール成立の場合の2位賞金、競技カットで75%=675万円の配分となった)のが痛いけど、ぼくにとったらビッグボーナス。よおし!今年は絶対、シードを取るぞ! …でも、最後のバーディパット入れてたら…
すごいことになってたんだよね…くそぉっ!!(笑)」

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