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全日空オープン 1999

昨年度、チャンピオンの深堀圭一郎

深堀圭一郎の今季の“ツアー開幕”は、実質、2ヶ月遅れの5月からだったといえるかもしれない。というのも、開幕戦から6戦を、連続して予選落ち。
「本当に苦しかった。焦りはあったけど、とにかく前向きに考えるしかなかった」と、今季、初の予選通過を決めた4月最終週の中日クラウンズで、胸のうちを明かした。

 原因は、今オフに「もっとパワーをつけたい」と特に力を入れたトレーニング。それがオーバーワークとなり、「筋肉が硬直して自分の柔らかさが試合中に出せなくなった」(深堀)。
 体のキレが戻らないまま開幕を迎え、連続予選落ちの屈辱を味わったのだった。

 徹底的に体を休めることで本来の柔らかさを取り戻し、中日クラウンズでようやく、自身の“開幕”を迎えると、その翌週から13試合連続予選通過(7月のNST新潟オープンでの棄権1回を除く)。
 ベスト10入りも4回決め、現在、賞金ランキングは26位。
 最初の不振を完全に吹き飛ばし、上昇気流に乗っている。

 今夏からは、「ゴルフには体力、休養、そして栄養が必要」と、食事の面からも見なおすことを決め、栄養学の先生について本格的に栄養摂取量のチェックをはじめた。

 加えて、自転車こぎやマラソン、スクワット、水泳など、日々の適度な量のトレーニングも再び取り入れ、「下半身がしっかりしてきました」(深堀)。スタミナもつき、体重もこれまでより3キロ増(67キロ)と、大きな成果をあげている。

 今年31歳。「いままでのままじゃ、35歳くらいでガタってきちゃうと思った。(尾崎)直道さんみたいに、40歳になっても一線で活躍したい。そのためには日々のこころがけが必要です」。息の太く、長い選手になるためにはいまが正念場と自覚している。

 “屈辱”を乗り越え、精進を続ける深堀が大会2連覇、そして、ツアー通算3勝目にむけ今週、テイクオフする。

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