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住友VISA太平洋マスターズ 1999
2位に2打差の首位に立った川岸良兼「不安がいっぱいの中でやってる」
たとえばアドレスに立ったとき。『こんなゴルフをしていていいのだろうか』と思う。これでいいんだと思えない。自分でも理想が高いとと思う。めちゃくちゃ高すぎて、だから、ダメなんだな、と思うこともある。あのころ、スイング改造に踏みきったのは、下半身を使ったゴルフを目指さなくてはいけないと思ったから。
それまで、手先でゴルフをしていた。手先でゴルフをすると、球は飛ばないし、球筋はがよじれるし、首を痛める。いいことなんかひとつもなかった。大きな体を全部使ってボールを打て、とこれまでいろんな人に言われてきた。
でもいまは、いい感じで打ててはいると思う。ホールごとに意識的に、スライス、ドローと、臨機応変に打ち分けられている。フックが打ちたいのにスライスとか、スライスが打ちたいのにフック球が出ちゃうとか、そういうことがいまはほとんどないからね。
明日は後輩の丸山と一緒(に最終組=スタート時刻10時20分予定)。ボクが4年生のとき、マルには朝日杯全日本学生で負けたんだけど、学生時代に負けたのは、それ 1回きり。他は全部勝ったんだ。明日も、負けたくないね。
ボクはまだまだ、だいそれたことを言えるゴルフはできていないけど、いずれは日本のゴルフツアーをリードしていかなくちゃ、と思っている。
丸は来年から米ツアーに本格参戦するけれど、ボクも、後をついていけるようになりたいと思う」