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三菱自動車トーナメント 2000

今季の目標は「ボギーを叩かないこと!!」3位タイの宮瀬博文

 悪天候の中、宮瀬博文(=写真)がボギーを叩いたのは、3パットした1番パー4だけ。「今日は、目標どおりのラウンドができたといえそうですね」と満足げな表情だ。
 宮瀬が今季の目標に掲げているのは「ボギーを打たないこと」だ。言葉で表現すると至極、当たり前のように聞こえるが、これは、今年の開幕までにじっくりと自己分析した結果、立てた目標設定だった。

 宮瀬は昨年、11月の住友VISA太平洋マスターズで優勝するなど好成績をあげて賞金ランク13位に入てはいたが、手放しで喜べない理由があった。
 賞金ランクのほかツアーが算出している部門別ランキング(当ホームページ上覧、部門別データの項目参照)の、著しい落ちこみだった。

「昨年、ツアーが終わって、この部門別ランキングを見てみたら、賞金ランクの割りにすごく順位が低かったんです。特に、僕はパーキープ率やパット数ランキングが悪いのが気になりました。で、その原因を自分なりにいろいろ考えてみたんです」。

 部門別ランクには、平均ストロークのほか、パーオン率、バーディ率、ポイントランキングなど各種ある。宮瀬は、その中でもパーキープ率(ランク16位)とパット数(33位)に焦点をあて、原因と対策を考えた。その結論はというと、「できるだけボギーを出さない丁寧なゴルフをしていくことで、結局は、他のランキングもぐっと上がるんだというところ辿りついた。そして、『ボギーを出さないゴルフ』というのは、さらにさかのぼれば、セカンド、アプローチをしっかり寄せて、パット数を減らしていくということ。単純なようだけど、僕の今季の目標はこれだなって思ったんですね」。

 大会3日目のこの日は、「その目標どおりのゴルフができた」という。15番パー4、右ラフからの第2打。グリーン手前に15ヤードショートしたのを、アプローチでうまく2メートルに寄せ、これをしっかり沈めてパーセーブ。これを、続く16番のバーディにつなげるなど、終始安定したプレーに徹して通算6アンダー、3位に浮上だ。

 ちなみに宮瀬のほか、この部門別ランクにこだわる選手にはたくさんいる。
 これまで6週連続トップ10入りをしている佐藤信人は、現在、部門別ランクの6部門でトップ5入りをしているが、中でも、本人が喜ぶのは「パーオン率の2位」だそうだ。スイング改造に取組みだした昨年は、同部門で27位だったが、「今年になって急上昇。ということは、ショットの精度があがりつつあることを示しているわけでしょう。すごく嬉しい。この結果は励みになりますよ」と佐藤。

 また、最近インターネットにはまっていて、今週から通算3アンダー、12位タイにつけている鈴木亨(=写真)は、毎週、ホームページを開いて部門別ランクをチェック。
 「僕が意識するのは、平均ストローク。だって、これがいいってことは、自ずと上位にあがれるってことでしょう。何打でグリーンをとらえようと、結局は少ない数であがれば勝てるんだからね。今、僕はこの部門で10位。すごく嬉しいよね」と話す。
 最終日には34回目の誕生日を迎える鈴木。早めのプレゼントにと、京子夫人から高価なソフトケースをもらい、今週から会場にモバイルを持参。毎日、インターネットをチェックしてプレーに役立てている。

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