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住建産業オープン広島 2000

「注目度があがっていることは、自覚している。それをいかに、受け入れて行くか。今、僕に1番問われているのは、それだと思う」

 いま、田中秀道は、尾崎将司に次いでもっともギャラリーを引きつれて歩くプレーヤーのひとりだ。
 166センチ、60キロ。それも、夏には60キロを切ることもあるという小さな体で、精一杯クラブを振るスタイルが、ファンを引きつけてやまない。
 しかし、人気が出れば出るほど、それゆえの悩みも出てくる。
 「今季は2勝して、さらに注目度が上がって。それは本当にありがたいことです。… でも、常に見られているということに対するストレスを感じることもある」(田中)
 プレー中に、カメラのフラッシュがたかれる。プレーを追って走る人の物音。故障をかばいながら歩けば、たまに『ほら、しっかり歩よ』などと、非難めいた野次も飛んでくる。そして、不本意な成績に終わったときなどは、自分自信に対して沸き起こる怒りも―。
 「何をしても、常に見られているということに耐えきれなくなって、本当に発狂したいような気持ちになることもあります。そこに自分に対する怒りが加わって、気持ちのコントロールが効かなくなってしまいなときも…。このままじゃ、精神科にかかったほうがいいかな、とか本気で考えたりします」。
 今週は、生まれ故郷・広島での大会。いつも以上に、多くのギャラリーがつくことは必至だ。「でも、…それは覚悟の上です」と田中。
 「耐えていくしかない。ファンの方々の視線も受け入れつつ、集中したプレーができるようにならなければ―。それが今の僕に必要な課題。特に今週は、思い出の土地での大会。頑張りますよ」田中が、人気者であるがゆえの宿命を背負いつつ、八本松を闊歩する。

★ ファンのみなさまの写真撮影は、プレーのさまたげになることもありますので、場内への持ちこみは禁止しております。場内での携帯電話も必ず、電源を切ってご観戦ください。選手はプレー中、非常に精神を集中させています。選手たちが、みなさまの前でより素晴らしいショットが披露できるよう、サインなどのご希望はプレー後にしていだだければ幸いです。ご協力のほど、宜しくお願いいたします(日下敏治エグゼクティブディレクター)

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