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東海クラシック 2000

9月に挑戦した米ツアーで背筋を痛めた深堀圭一郎

「もう大丈夫、気持ちも充実しきっています」

 米ツアーのカナダオープン(9月7日―10日)で米ツアー自己最高の10位と健闘した深堀圭一郎。規定により、引き続き、翌週のペンシルバニアクラシックの出場も果したが、大会3日目の5番ホールで、背筋を痛めて棄権した。
 「調子が良かっただけに、本当に悔しかった。その夜は眠れなかった」と深堀。

 痛めたのは、首から肩胛骨にかけてだった。その周辺は、もともと持病を抱える箇所だそうで「疲れがたまったり、ストレスがかかるといつも、左肩から背中にかけて筋肉のバランスが悪くなって、(筋肉が)張って来るんです。渡米すると、やはり長時間の移動などで負担がかかってくるでしょう。実はその前週も『ヤバイな』というのはあったんですが、会場でケアしたりして、なんとか上位に入れた。翌週もずっと嫌な感じはしてたんですが、ゴルフの調子が良かっただけに、それのほうが嬉しくて…。
 なんとか最後まで頑張りたかったんですけどね」

 無念の気持ちを堪え帰国した深堀だったが、大きな収穫もあった。
 憧れて止まないアメリカの舞台で、力を出しきってトップ10入りした充実感―。

 「ケガのこともあって苦しい戦いではあったけれど、そんな状況の中で、自分でも満足できるゴルフができたことで、『自分もやれるんだ』という自信がつきました。ただゴルフを一生懸命する…それだけで、あんなに楽しい気持ちになれたのは、久しぶりでした。
 それまでは何か気持ちがマンネリ化して、目標も見失いかけていました。そんな僕にとって、あの2週間は新たな夢を見極めるのに、非常に大切な時間でした。
 ケガはもう大丈夫。今週、いきなり優勝とかいうのは無理かもしれないけれど、気持ちは充実しきっています。
 今週からまた、さらに上のレベルを見据えてやっていきたい」

5週間ぶりの日本ツアー。「気持ちを入れ替えてやる」という深堀の爽やかな笑顔が、久しぶりに見られそうである。

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