Tournament article
東海クラシック 2000
「コツコツやるだけ」
息つく間もない。
田中秀道の12番、560ヤードのパー5。
残り242ヤードの第2打を3番アイアンで乗せて、ピン上から2メートルを決め、イーグルでギャラリーを沸かせるや、15番でまたもやイーグル。残り185ヤードの第2打を6番アイアンで2メートルにつけ、これをがっちりと沈めた。
立て続けの快挙に居合わせた観客は、大喜びだった。
だが、自身初というハーフ2イーグルを達成したというのに、本人は「あれは“事故”みたいなもの。(2つで)乗ってラッキーという感じだった」と冷静だ。
今週は「コツコツいく、と決めている」という。
「前半は良いショットと悪いショット、はっきりとわかれていた。イーグルが2つ出たといっても、赤字(イーグル、バーディ)以外のホールは『しのがなくちゃ』という感じで、四苦八苦したホールが多かったのでなおさら1打ごと、良いショットをすることだけを考えようと思っていました。
結果的には昨日よりスコアが大きく違うけど、気持ちは昨日と同じ。とにかくコツコツ、です」と話した。
「今日は非常に疲れましたね。
常にパーパットが1メートル以上あったんで、赤字以外のホールのことで、頭が一杯という感じでした。
それに、グリーンが硬いから、非常にいい感じで打ったパットが、2メートルくらいオーバーしてしまう雰囲気がありましたし。
16番の右バンカーからのショットはアゴまで10センチしかなく、しかも急激なアップヒル。ホームランが怖かったんで、クラブが抜けなくて、球は出ただけ。
次のセミラフからのアプローチはスプーンで転がしたんです。今日のグリーは、1メートルくらいショートすると考えてちょうどいい。スプーンで1メートルしか転がさないというイメージでいけば、すべっていってくれると思いましたから。
結果的にボギーにしましたけど、その直前のイーグルが効いているからこのホールはボギーでいいじゃん、パーで上がれたらラッキーという気持ちで開きなおることができました。
今日は行きすぎる気持ちを、うまく押さえられたと思います。
直道さんもいいプレーで、谷口さんは、『ガッツポーズ、多すぎるぞ』といいながらも、まわりのことがあまり気にならず、ゲームプランを立てるというより、目の前の1ショットをちゃんと打たないといけない、という感じでした。
明日はやっぱり、赤字以外のホールで『お先に』といえる余裕のパーパットを増やさないといけません。
スコアは良いですけど、四苦八苦したホールが非常に多いですからね」