「うわ〜なんだ、最後、入っとけばいいのに」

　18番で横尾要のグリーン右カラー11メートルからのアプローチが、カップをなめてあわやチップインイーグル。
　これが入っていれば、コースレコードの64を更新できただけに、横尾は「へぇ、そんなの知らなかった。うわあ…なんだよ、最後、入っとけばよかったのに」とインタビュールームで悔しがった。

　この日1番では、残りエッジまで161ヤードの左ラフからの7番アイアンでの第2打が入って、チップインイーグル。続く2番もバーディのロケット発進にも「1番のラッキーもあって、最初のハーフはたまたまみたいな感じ。まぐれですよ」と話す。

　9月のアコムインターナショナルから3週連続で予選落ち。「なんとなく、気持ちが乗らなかったのもある。今思えば疲れもあったかも。何が悪いというのはわからないんだけど流れが悪くて予選落ち。ショットにも自信が持てなくなっていた」という。

　だがこの日、13番パー4のバンカーショットであるきっかけをつかんだ。
　「右バンカーから、残り130ヤード。フォローだったので、ピッチングウェッジを持って構えたとき、『あ、これは左に行くな』と思ったショットがそのとおり、左へ。それで、自分の感覚と、アドレスがずれているのに気がついたんです」

　その点に気をつけてショットすると、「14番から急に球が飛び出した」という。

　「人それぞれスクエアというのは違っていて、自分の思ったところに飛ばせれば、それがスクエアってことなんだけど、それをなんだか勘違いしていて、最近ずっと、いつもと違う球の飛び方をしていたんですね。ずっと長いことゴルフをしていると、間違って構えていても、体が合わせてなんとなくまっすぐ持っていけちゃうことがあるけど、自分の中ではずっと違和感があって、飛距離も落ちてた」

　惜しくもイーグルとならなかった最終18番は、前日まで「迷わず刻みで。ティショットが残り270ヤードくらいのとこまでしか行かないから、2オンなんて考えられなかった」という。

　だがこの日は、「ここだったら狙えるという位置まで来てた。残り290ヤードはいってたかな。セカンドも良く振れていた。だからセカンドは、少し右目からドローのイメージで。球が非常に良くつかまっていて、すごく自信を持ってショットすることができましたね」

　初日、2日目は「予選落ちを気にしながらのプレーだった」と横尾。
「今週はスポンサートーナメント（ブリヂストン）なんで、必死で食らいついてやったら、いい結果が出た」
　ショットにも自信を取り戻し、今季2勝目を睨む。

• 横尾 要