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JGTO TPC イーヤマカップ 2000

第1回JGTO TPCイーヤマカップ開催に寄せて

 『JGTO TPCイーヤマカップ』の第1回大会の舞台となるのは、栃木県のホウライカントリー倶楽部。米国の著名な設計家、ロバート・ボン・へギー氏が手がけたこのコースは、池を要所に配した美しいゴルフ倶楽部。千本松と呼ばれる林間の中にある、丘陵コースです。
 ここで第1回大会を開くことに決めましたのは、トーナメントコースとしての見ごたえはもちろんのこと、ファンのみなさまの交通アクセス、観戦のしやすさなど、さまざまな条件をクリアできると考えたからです。そして、なんと言いましても、開催コースの方々の大会へのご理解の深さ。これがあって、はじめて実現いたしたことでございます。この場を借りまして、コースご関係者のみなさまには、心よりお礼を申し上げたいと思います。

 さて、この素晴らしいコースを征服するために、選手には何が必要か―。距離は6865ヤードとそれほどありませんが、まず、緻密な戦略性が必要になってくるでしょう。といいますのは、さきほども申しましたように“池がらみ”のホールが全体の半数を占め、ウォーターハザードがフェアウェーを横切っていたり、アイランドグリーンといって、まわりをぐるりと池やハザードが取り囲んだホールなど、緊張を強いられるホールが非常に多いからです。
 ティショットでは長打力に加えフェアウェーを捉える正確性が求められ、第2打ではリスクを承知で果敢に攻める、強い精神力が要求される。ホウライカントリー倶楽部は、「力と技と精神力」、この3つがもっとも勝っている選手のみがのしあがってこれる、チャンピオンコースなのです。

 コースセッティングは中嶋常幸選手、水巻善典選手などジャパンゴルフツアー選手会理事たちの意見も取り入れながら、よりエキサイティングなゲーム展開をファンのみなさまにお見せできるよう、3年以上をかけ取組んできました。
 池がらみのグリーンは、選手たちの挑戦意欲をあおるピン位置に設定したり、グリーンのスピードを米ツアー並みに仕上げ、ミスショットとファインショットの区別がつけられるよう工夫したりと、さまざまに手を尽くしてまいりました。
 本番ではきっと、手に汗握るバーディ合戦が繰り広げられることになるでしょう。チャンスも多い一方で、それに伴うリスクも大きかったりと、ファンのみなさまをハラハラさせる、コースセッティングに仕上っているのではないかと思います。
 あとは、ツアープレーヤーたちがこの舞台でどんな戦いを披露してくれるのか―、第1回大会の幕開けを待つばかりです。尾崎健夫選手、丸山茂樹選手をのぞいたシード全選手のほかに、チャレンジツアーの予選会から勝ちあがり、同本戦のアイフルチャレンジカップ・スプリング(6月1日−2日)に勝って、晴れて今回の挑戦権を得た森田幸春選手など、育ち盛りの選手たちの活躍も楽しみです。
 いつものシードプレーヤー以外にも、みどころ選手はいっぱいです。
 また、ギャラリープラザには、特別協賛のイーヤマさまのご協力により、モニターが至るところに置かれ、より多くの選手のプレーがゆっくりと観戦できたり、開催コースの経営母体であられます千本松牧場の出店もあり、アイスクリームや地ビールの販売もあります。
 今週は、ぜひご家族、ご友人とともに、ホウライカントリー倶楽部に足を運ばれ、楽しいひとときを過ごしていただければ・・・と切に思っております。

★ 鈴木規夫プロフィール
 1970年代から80年代にかけて、ショットの歯切れの良さと、勝負強さを武器に、ツアー界で大暴れ。76年には予選会から全英オープンに勝ちあがり、本戦ではなんと初日トップに立って世界中に『スズキ』の名を売った。
 79年、80年には太平洋クラブマスターズで連続優勝。80年には、賞金ランク2位にも入った。大分県出身。かつては“九州の若鷹”と呼ばれ、恐れられた。
 現在は、JGTOエグゼクティブディレクターとして奮闘中の49歳。

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