杉原敏一は、父に変わって奮闘

　前半の18番パー４。ラフからの第2打は、「前方に木がかかっていて、低いボールしか打てなかった」とグリーンオーバー。観客席下のラフに打ち込んだが、「ボギー覚悟」で打った、ピンまで８ヤードのアプローチを、絶妙のロブショットでチップインバーディ。
　「良くて1ピンくらいのパーパットが残れば上出来、と思っていた状況で、あれは良く入れられたと思います」
　杉原敏一が、通算3アンダー５位タイに浮上して、笑顔になった。

　喜びいっぱいでホールアウトしてくると、ちょうど今からスタートの、父・輝雄に遭遇。
　なにやら、2人で内緒話だ。
　好位置につけたことへのお褒めの言葉を受けたのかと思いきや、「いやあ・・・『ワシの分の帰りの宅急便の紙（送り状）、書いといて』ですって（笑）」
　予選落ちしてしまった父に変わり、“杉原家の長男”が、4打差の頂点を狙う。

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