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ダイドードリンコ静岡オープン 2001
▼ 大会のみどころ「4日間のうち、必ず強風の日があると覚悟する」
浜岡コース特徴とみどころを遠藤誠・JGTO競技ディレクターが解説
昨年より引き続き、日本ゴルフツアー機構の競技ディレクターを務めさせていただきます、遠藤誠です。今年も日本ゴルフツアーを、どうぞ宜しくお願いいたします。
さて、開幕第2戦です。今大会のダイドードリンコ静岡オープン、そして前週の東建コーポレーションはともに、今年一年を占うという意味で、重要な位置付けができる大会といえるでしょう。この2戦でベスト10入りした選手は、今後一年、注目に値する選手と思って良いのではないでしょうか。
開幕を迎えるにあたり選手誰しもが、気持ちいいスタートを切りたいと、会場入りしてきます。オフのあいだの体作り・スイングの立てなおしなど、スケジュールどおりきっちりと間に合わせてきた選手や、あと少しで完成というときに不本意ながらオープン戦を迎えてしまった選手などなど、それぞれに、期待と不安を抱えながら戦うこの2戦は、そんな彼らのひきこもごもの表情が垣間見られるはずです。
今年も、今大会のあと4月のつるやオープンまで日程があきますので、この2戦で結果が出せなかった選手は、自らの未完成さを反省し、「つるやオープン」を自身の開幕戦と位置付けて、この3週間の間に必死になって、出なおしをはかってくることと思います。
お客さまには、そういった、コースで戦っている以外での選手たちの苦悩や努力も想像しながらご観戦いただくと、なおいっそう、興趣が増すのではないでしょうか。
さて、舞台の「静岡カントリー浜岡コース」ですが、ここの名物は、なんといっても遠州灘の海岸線から吹き上げてくる浜風と、コースをセパレートしている松林でしょう。2つが相乗効果となって、戦略性をよりいっそう高めます。勝負の要は、いかに、この2つとうまくつきあうかにかかっているといえます。
たとえば、日によっては、地面から、もろに吹き上げてくる容赦ない強い浜風は、ショットだけでなく、パッテイングにも影響してきます。風が、人の力を超えた超高速グリーンを作るのです。
選手たちも、ここで戦う際、4日間のうち必ず強風が吹く日がある、と覚悟して会場入りするほど。
また、グリーンの面積が、国内ツアーの中でも、もっとも小さいほうですので、風が吹けばよりいっそう、アイアンショットの精度も問われます。
人間が手を加えたコンディション以上に、自然の脅威が随所にあららわれるところに、戦局の読めない面白さが生まるのが、このコースの大きな特徴なのです。
ただし、今年は、例年よりフェアウェーの幅を若干、広げてあります。気候と、まだ開幕2戦目であることを考慮して、グリーンが小さい分、ティショットは思いきり攻めていけるように、と考えての設定です。
キーホールは、15番のパー4、17番パー3、そして最終18番パー4。15番は、ティショットでポジショニングに失敗すると、パーオンは難しく、続くピンチホールの17、18番を気持ち良く迎えるために、ここはぜひパーを取っておきたいホールです。
17、18番は、過去のデータからもわかるとおり、パーブレイク率が低く、特に18番はティグラウンドからグリーンまで高低差22メートルもある打ち上げホール。の第2打地点は、左足上がりのライで、2オンにてこずる選手が多く、首位で18番を迎えても、カップインの瞬間まで、気が抜けないホールといえるでしょう。