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全日空オープン 2001
今年の輪厚コースについて
北海道のゴルフ場は気候柄、ほとんどのコースで、寒地用の洋芝が敷かれています。もちろん、ここ札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースも例外ではなく、グリーン上はペンクロス、フェアウェー、ラフは共にケンタッキーブルーグラスという種類の芝が敷かれています。
この洋芝は、寒さに非常に強い反面、高温多湿の気候下では被害を受けやすい特性をもっていて、記録的猛暑と、豪雨に見舞われた昨年、一昨年は、ここ輪厚も大きな被害を受けたものです。
ですが、夏の間の天候も良好だった今年は、うってかわってグリーン、フェアウェーとも最高のコンディション。すばらしい舞台が整いました。
さて、具体的なコースセッティングですがまず、今年は、昨年110ミリ近くあったラフを、あえて80ミリにそろえて刈りました。
洋芝には、成長しすぎると、かえって葉が寝てしまう特性があり、場所によっては、ボールが浮いて、フェアウェーと同じ状況で打てることもあるからです。
それを防ぐため、短めに設定し、ラフに打ち込んだ場合、ボールがすっぽりを隠れるようにしたのです。洋芝のラフからのショットは、芝がまるでクラブへッドに巻きつくように絡み、特にロングアイアンで振り抜くのは、至難の技です。ヘッドが芝に取られ、コントロールが非常に難しくなるのです。苦しい状況に陥らないためにも、まずはフェアウェーキープが鉄則となります。
みどころホールは、しいて挙げるとずれば、上がりの15番、16番、17番。
15番は434ヤードのパー4。グリーンが左から右へ傾斜していて、しかもやや右にドッグレッグしているこのホールは、右から攻めるとパーセーブは楽になりますが、右へ行き過ぎるとラフにつかまり、ボギー、ダボもありえるホール。ここで無難にパーセーブして、続く16番パー3を迎えたいところ。
16番は、風の強さによって、ティショットで持つクラブに悩まされるホールです。4日間で、ショート、ロングアイアンをうまく使いこなさなければ、パーセーブは難しいでしょう。
そして、17番。楓や白樺が美しい579ヤードのパー5は、ティショットで果敢に飛ばして、2オンを狙いたくなるホールです。ただし、やや右にドッグレッグしているグリーン手前からせり出す大きな林が気になり、しかもダウンヒルのライから、木を越していける高い球を打つのは容易なことではなく、勇気が出ないプレーヤーも。
といって、レイアップすれば、コーナー地点に3打目を落とすのも難しく、選手たちの選択が、大きく分かれるホールなのです。
以上、この3ホールで明暗を分ける、大きなドラマが生まれそうです。
さあ、舞台は整いました。
あとは開幕を待つばかり。秋の北海道、選手たちの熱戦をお楽しみください!!