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日本オープンゴルフ選手権競技 2001
「アプローチの秘策がある」
難関の15番では、グリーン手前、ピンまえ20ヤードのアプローチで、チップインバーディ。
アマチュアの宮里優作君が、得意そうに笑う。
「実は、僕と、アニキと、親父しか知らない、アプローチの秘策があるんですよ、ホホホ(笑顔)」
深いラフから狙うグリーンは、小さく、しかも微妙な傾斜がある。
「練習ラウンドのとき、下り傾斜からでも止まる、アプローチ方法を見つけたんです。
いつもと、打ち方は変わらないけど、クラブの入り方がちょっと、ね・・・(笑)それ以上は、言わせないでください。内緒なんですから!」
前半の3番でも、“宮里家の秘策”を披露。
グリーン奥ラフからのアプローチを、80センチにつけて、バーディだ。
通算2アンダー、5位タイで、現在、アマチュア選手の中で最上位。ローウェストアマチュア賞(ベストアマ)の権利獲得に、もっとも近い位置にいるわけだが、「それはおまけ。自分の納得いくゴルフができて、その結果、ついてくればいい」と、眼中にはない。
9月の三井住友VISA太平洋マスターズでは、並み居るツアープレーヤーを押しのけて、2位タイに入る活躍もみせている。
「あの2位は自信がついた」と話す宮里君が、ツアーに出場したときいつも繰り返すのが、「上だけを見て、ゴルフをする。・・・できれば、V争い」。
最終日は、4打差の5位から、第1回大会の赤星六郎以来のアマチュア優勝を狙っていくつもりだ。