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アジアパシフィックオープンゴルフ選手権競技 キリンオープン 2001

伊沢利光にとっての国内初戦は・・・

マスターズ4位タイの輝かしい成績をひっさげて凱旋帰国した伊沢の胸は、期待に膨らんでいた。
「さすがに、4位になったんだから、日本での人気もグっとあがっているだろう」
と、ワクワクしながらティグラウンドに立ったのだが・・・。
ホールアウトした伊沢は、ガックリと肩を落として、
「やっぱり、人気薄でしたね・・・」

とはいえ、実際は、朝から冷たい霧雨が降る中、マスターズ帰りの伊沢をひと目見ようと、どのホールもたくさんの人垣ができたのだが、伊沢が期待した光景は、もっとほかの形だったようだ。

「いやあ・・・僕としてはもう少しね、こう・・・若い女性のギャラリーも、ちょっとは増えてくれるかなあ、なんて期待していたんですよ(笑)。やっぱり今日もいつものように、ゴルフ好きのおじさんたちが、木の影からじっと見ているという雰囲気のほうが多かったなあ・・・。もうこうなったら、アメリカのメジャーで勝つくらいしないと、僕の人気は変わらなさそうです(笑)」

マスターズのグリーンを経験した影響で警戒心が解けず、「下りのパットのとき、まだ、スーっと行っちゃいそうな気がして」と、打ち切れない場面では苦笑いを浮かべることも多かったものの、5バーディ、2ボギーの3アンダー、5位タイとまずまずのスタート。

「今日は隣のコースまで飛ばしちゃったホールもあったけれど、おかげで、かえってすっきりしました。マスターズはコースが狭く感じるので、ずっとフラストレーションがたまったままでしたからね。明日からは、もう少し押さえ気味に、フェアウェーをキープしていけそうです」

まずは、日本での初戦1ラウンド目、伊沢は晴れ晴れとした表情でホールアウトした。

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