Tournament article
タマノイ酢よみうりオープン 2002
「パットの自信、回復しました」
特に風が強く吹き始めた折り返しの10番ホール(476ヤード)、残り距離は240ヤード。練習日には、5番アイアンで軽く届いた第2打が、この日は、スプーンで打っても、まだ乗らない。
「とにかく、凄まじいアゲンスト。このホールで、今日唯一のボギーを打ってしまいました」と、苦笑いを浮かべながらも、今年の陳は、これほどの難コンディションにもびくともしない自信が、みなぎっている。
昨年まで絶不調だった、短い距離のパッティングに、まったく不安を感じなくなったからだ。
昨年、同じ台湾出身で、ツアープレーヤーだった盧健順に、「陳さんはパッティングで上体を起こしすぎて構えているから、ヘッドアップしているんじゃないの?」と指摘された。
ためしに、ボールと頭の距離をかなり近づけて構えてみたところ、途端にボールは、スムーズな転がりに。
「すぐに試合でも取り入れよう、とは思ったんだけど、いきなりはやはり怖くて…(笑)。結局、シーズン中は変えられなかった。だから今年のオフは、徹底的に練習したんだ。今じゃ、まったく不安はなしだよ!」と陳。
横殴りの雨の中、2イーグルを含む4アンダーに「やはり、パットの自信回復が、今日のキーポイントですね」と、胸を張った。