Tournament article
住建産業オープン広島 2002
「明日は1日遅れの、バースデープレゼントを」
がっしりとした体躯から繰り出す、しなやかなスイング。
プレーの安定度はピカ一で、しかも飛ぶ。
平塚は、いま、ツアー内で噂されている、「ツアー初優勝に、もっとも近い選手」のひとりだ。
この日、同じ組でまわった佐藤信人も、こう証言する。
「アプローチ、パット、アイアン、ドライバー。どれを取ってもソツがなく、素晴らしいゴルフをする選手」
それでも、これまでは若干、スイングプレーンがぶれ、ショットが散らばることがあったのだが、それも、今季から契約を結んだ内藤雄士コーチの指導で、修正されてきた。
今週初日には、内藤さんに、初めて9ホールついて歩いてもらい、「アプローチで、120ヤードも130ヤードも、同じようにフルスイングしてインパクトで打ち分けていたのを、テイクバックで、距離を決めるように」とのアドバイスを受けた途端に、急浮上。ノーボギーの65というベストスコアには、その成果のほどを、伺わせる。
「それに、良い“プレゼント”にも、なりましたね」と平塚。
くしくも、この日13日は結婚2年目を迎える清美夫人の、誕生日だった。
「記念日にかかわらず、贈りたいときに、贈る主義」という平塚は、今回、何もプレゼントを用意していなかったが、「とりあえず、今日はこのスコアで…」と、何よりの贈り物ができた。
2位と1打差で迎える翌日の最終日。こうなれば、「“初優勝”も、ついでに…(笑)ね」1日遅れのバースデープレゼントも、贈りたい。