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ダイドードリンコ静岡オープン 2002
大会みどころ 遠藤誠JGTO競技運営ディレクター
連日10メートルを越える強風が、吹かない日はほとんどない、といわれる浜岡コースは、選手たちが、ティショットで出来るだけ大胆に振り切れるよう、通常トーナメントより、若干、広めにフェアウェーを取っていますが、今年、さらに8箇所でグリーン位置を変えるによって、より正確なティショットのポジショニングが要求される、戦略コースに変身しました。
浜岡は、全ホールで平均400平米に満たないグリーン。想像を絶する強風の中、この小さなグリーンめがけて、いかに正確なショットができるのか。選手たちには、グリーンから逆算した、緻密なコース戦略が、問われることになるのです。
また、地面から、もろに吹き上げてくる容赦ない浜風は、ショットだけでなく、パッティングにも、影響を与えてきます。
自然の力が作り出す、超高速グリーン。人間が頭をひねって手を加えたコースコンディションに加えて、自然の脅威が、随所に現れるコース。戦局の読めない面白さが生まるのが、ここ浜岡の大きな特徴といえるでしょう。
ゲームのキーを握るホールは、上がり4ホールです。
まず、15番は、ティショットでポジショニングに失敗すると、パーオンも難しいやっかいなパー4。
続く16番パー5は、難度としてはそれほどでもなく、一見、バーディの取りやすいサービスホールにも思えるのですが、アゲンスト風になると、一転、パーセーブも困難な、難ホールに変身するため、あなどれません。
17パー3は、風の読みが、特に難しい。ボールが、左右にセパレートされた松林の上まで吹き抜けたとき、途端に、風の影響を受け、思った以上に、風に流される。そのくせ、ティグラウンドからは、さほど風の影響が感じられないため、選手たちは、番手選びには大いに頭を悩まされることでしょう。
ラスト18番は過去のデータでも、パーブレイク率が低いパー4。ティグラウンドからグリーンまで高低差22メートルもある打ち上げホールは、第2打地点が左足上がりのライとなっており、2オンにてこずる選手が多いのです
優勝争いのプレッシャーがかかった場面で、ティショットを、いかに、ベストポジションに打ってこられるかが、勝敗のカギを握っているのです。