Tournament article
つるやオープン 2002
「アイタタタ…」
前日初日の夜のこと。
宿泊先の部屋で、枕を2つ重ねてテレビを見ていて、うっかり、そのまま、寝てしまった。
もともと、首にすぐ疲れが出る河村。
案の定、翌朝、目が覚めた途端に激しい痛み。
「アイタタタ…」
寝違いで、首がほとんど、回らない状態だった。
それでも、棄権だけは避けたかった河村は、練習場で、首に負担をかけない即席スウィングを、考案。
特に痛みがきついフォロースルーで、軸を左にずらしながら、インパクトで頭を残さない超ルックアップ打法で、第2ラウンドに挑んだ。
出だしこそ、タイミングがずれ、ミスショットも出たが、「だんだん、コツをつかんできた」。
パッティングのときも、首を前に倒せば倒すほどつらいので、手をできるだけピンと伸ばし、ほとんど直立不動のスタイルで打ったら、「なんだか、普通より、入っちゃって(苦笑)」。
前半の18番、後半の2番では、なんと、15メートルものバーディパットをねじ込み、「なんだか、神様が力を貸してくれたくれたみたいだね」と、目をシロクロさせた。
昨年のこの大会で、3日目に首位に立ちながら、田中秀道に5打差を逆転された。
「僕は、プレッシャーに弱いからねえ…」と当時の悔しさを、振り返った河村。
今年は、首の具合と相談しつつ、「3日目までそっと背後に控えておいて、最終日に、ガン、と追い上げる展開で、いきますよ」
雪辱戦のゲームプランは、すでに頭に描かれているようだ。